専門の美術教育を 受けた事などなく
デッサンなどをしてみた事もない
だから・・・人体の骨格や筋肉の基本も分からない
なのに無謀にも・・・人を作ろうとしている
ただ・・・作りたい・・・その想いに駆られて
作り始めるから
悪戦苦闘する
・・・辿り着きたい形がはっきり見えているわけでなく
ああだ、こうだと 土に挑んでいるうちに
少しずつ、形が見えてくる
この人とこの人は どうなりたいのだろうかと考える
たとえ、なりたい形が見えてきても・・・
そのたびに・・・土で表現する事の難しさを 嫌と言うほど感じる
窯で焼くという工程によって この形は無理だという制限も見えてくる
で・・・そこで 諦めるかというと・・・
無理・・・
だって、この人達こうなりたいんだもの!
私にとって、一番大切なことは そっちだ
人体の基本に反していようが
歪んでいようが
焼くのが難しかろうが・・・
この人達・・・こうなりたいんだもの!

無茶苦茶な理屈だけど
もともと、人間の形は一人一人違う
私は以前 検査に引っかかって
散々心配した挙句 CTを撮りなおして
結果が たぶん生まれつきのすい臓の奇形だと わかった
生まれつきでも、いろんな違いがあるのだから
生きていくうえで みんなめいめいに歪んで(それを、私は進化だと思う)
理想的なデッサンのような人なんて ほとんどいないのじゃないかなあ
なんて・・・弁解してます
今作ってる作品に 悪戦苦闘の最中です
あきらめたいです・・・でも、あきらめない
だって・・・この人達・・・こうなりたいんだもん!
もう少し頑張れば
きっと、そんな形に いきつくはずだと信じます・・・



