花冠の俳句

マスメディアに紹介された花冠同人の俳句

●月刊「俳句界」掲載句(2010年7月号~12月号)

2010-03-30 16:27:54 | 花冠
■12月号
▲花冠結社広告/今月の秀句
もろもろもパンも年越すたのしさよ    高橋正子
色深く熾火残して焚火果つ        河野啓一
登校す列の中より咳聞こゆ        祝 恵子
朝日浴びわが影冬田越えゆけり      小口泰與
吊橋を軋ませ猟師が山に入る        安藤智久
雪吊りを晴れたる空に成し終えぬ     池田加代子
荒星を数えておれば子ら登校       柳原美知子

■11月号
▲花冠結社広告/今月の秀句
ポプラ黄葉雲寄り雲のまた流る    高橋正子
木の実降る枝を打つ音水打つ音    桑本栄太郎
軒幅に薪高く積む冬はじめ      宮地ゆうこ
海からの風の高さに伊勢大根     篠木 睦
木の実独楽歩き始めし子へ廻す    古田敬二
大根の白を確かめつつ洗う      井上治代
町並みの切れてまあるい秋の海    渋谷洋介

■10月号
▲花冠結社広告/今月の秀句
洗い障子立てたる影も十三夜     高橋正子
一村の甍を沈め十三夜        黒谷光子
十三夜水なめらかに厨ごと      藤田洋子
月の出に口笛次第に遠ざかり     迫田和代
小鳥来る崎の潮目の濃き流れ     柳原美知子
透きとおる青空を背に秋桜      河野啓一
水のいろ火のいろ街に秋燈      川名ますみ

■9月号
▲花冠結社広告/今月の秀句
秋雲つぎつぎ寺の庇より離れ     高橋信之
白桃の無疵を少女に剥き与う     高橋正子
手のひらに塩あおあおと胡瓜もむ   藤田裕子
白粉の花を銜えて軽く吹き      平田 弘
守宮鳴く人の恋しき夜となり     下地 鉄
水平線の蒼き一筋盆の海       桑本栄太郎
賑わいの漁港の上の鰯雲       佃 康水

■8月号
▲花冠結社広告/今月の秀句
秋雲つぎつぎ寺の庇より離れ     高橋信之
白桃の無疵を少女に剥き与う     高橋正子
手のひらに塩あおあおと胡瓜もむ   藤田裕子
白粉の花を銜えて軽く吹き      平田 弘
守宮鳴く人の恋しき夜となり     下地 鉄
水平線の蒼き一筋盆の海       桑本栄太郎
賑わいの漁港の上の鰯雲       佃 康水

■7月号
▲花冠結社広告/今月の秀句
胸うちに今日の夏野を棲まわせる   高橋正子
手のひらに塩あおあおと胡瓜もむ   藤田洋子
長茄子の傾き揃え背の籠に      宮地祐子
中天にたった一つの星涼し      井上治代
河鹿鳴くせせらぎの水汲み帰る    河野啓一
七夕竹に一日華やぐデイの部屋    矢野文彦
赫々と空引き寄せる淩霄花      渋谷洋介

※各号毎月25日発売予定、今月の秀句毎号7句掲載