海音窯ブログ

千葉県旭市飯岡で開設している陶芸工房「海音窯(かいおんがま)」の日々の活動、イベントの記録や予定など。

被災した機材のことなど その3

2012-01-28 17:27:18 | インポート

被災した直後は自分自身海音窯を再開できるかなどまったく考えられない状態でしたが2週間ほどかたづけを進めていくうち毎日のように手伝いに来てくださる会員さんたちから早急な再開の要望があり皆さんの熱意に押される形で不十分ながらも4月10日に教室再開させていただきました。

当然代わりの機材が必要となります。廃棄した電気窯のうち一台は親戚の援助もあり新品を大至急送ってもらいました。ロクロに関しては会員さんの持ち物を計4台提供していただきました。

そのうちの1台はHPで紹介している横浜アマチュア陶芸展大賞受賞の副賞を提供していただいてます。(写真中央のロクロ)

本日も快調に皆さんで使用させていただいてます。感謝。

Img_1330


被災した機材のことなど その2

2012-01-27 12:47:02 | インポート

現在灯油窯を焚いております。現在窯内温度1150℃還元焼成中です。

Img_1315

水洗いから始まり給油設備を直しバーナーを交換し何とか普通に焼成できるようになるまで半年を要しました。海水につかりましたので最初は温度が上がらず苦労しました。何度か焚き込んでいくごとに500℃、800℃と徐々に上がるようになりましたがもうもうとあがる湯気に最中に来た会員の方が「風呂焚いてます?」と訊ねたくらい。また海水に硫黄分が含まれているのでしょうか?500℃を過ぎたあたりから窯の側壁一面黄色くなり、あたり一面に漂う硫黄の刺激臭は経験したことのないものでした。


被災した機材のことなど その1

2012-01-26 14:41:02 | インポート

陶芸をやるにはたくさんの機材が必要です。

ロクロ、窯、温度計、土練機、釉薬を擦るためのポットミル機、いずれもが水没し土砂まみれ、壊滅的なダメージを受けました。メーカーと連絡を取って修理の方法を探りました。ところが、、、

電動ロクロとポットミル機は「廃棄してください」とつれない返事。最終的にロクロ5台、ポットミル機、温度計および灯油バーナーは廃棄処分となりました。4台合った窯のうち電気窯2台は廃棄、灯油窯とガス窯については「レンガが湿ってしまっては多分だめでしょう」という窯屋さんの見解でしたが「窯の天井は水没してない?だったらもしかしたら、、、ですがそういった例は知らないので正確にはわかりません」ととても正直なコメントをいただきました。だめもとで窯をたきまくる日々が始まります。

Img_1311
現在の灯油窯。バーナーは新品に交換しました。いまだに残る津波の跡。地面から1m10cm~20cmまで海水がきました。


津波被災のこと その3

2012-01-25 12:38:29 | インポート

余震の続く避難所に2泊して3月13日に警報が解除されたので恐る恐る自宅に向かいました。周辺は瓦礫の山で流された自動車があちこち道をふさいでいて思うように通行できません。ようやく自宅前に到着、重機が入りたくさんの作業員のかたがたが瓦礫の撤去をしてました。それから数週間にわたり瓦礫と泥との格闘の日々が始まります。

近所の方、親戚、たくさんの会員の方々、それと思いがけずたくさんの見ず知らずのボランティアの方々に助けられ少しずつ片づけが進行していきました。

Img_0373
つきあたり海音窯

Img_0407
会員の方が作ってくれた仮扉。2ヶ月にわたって風除けとして活躍してくれました。

皆様には言葉に尽くせぬほどお世話になりました。

ありがとうございました。