米議決権行使助言会社ISSが、野村ホールディングス(HD)の2人の取締役再任議案に反対を推奨しているという記事。
「野村ホールディングス(HD)が21日に開催予定の定時株主総会に関連して、米議決権行使助言会社インスティテューショナル・シェアホルダー・サービシーズ(ISS)が、島崎憲明氏ら2人の取締役再任議案に反対を推奨したことが7日までに分かった。
ISSはリポートで反対推奨理由として、島崎氏が野村HDの監査委員会の委員長を務めていることから、米アルケゴス・キャピタル・マネジメントとみられる顧客との取引で巨額損失計上に至ったリスク管理不備に責任を持つべきだとしている。同じく監査委員である園マリ氏に対しても同様に責任を持つべきだとして、取締役再任に反対を推奨した。
野村HDの総会議案は会社提案の12人の取締役選任についての1議案のみ。ISSは島崎氏と園氏以外の10人には賛成を推奨した。島崎氏は住友商事の元副社長。2016年から社外取締役を務めている。園氏については野村HDの会計監査人である監査法人の出身として、独立性に対する疑義からこれまでにも反対を推奨したことがある。」
リスク管理の責任者が、監査委員会だというのは、何かおかしいような気もします。リスク管理を実施する責任は執行部にあり、監査委員会はそれを監督するのが役割なのでは。責任が全くないとはいえませんが。
会社を監査している監査法人の出身者が取締役や監査役に就任することは、法令で制限されていますが、それをクリアしていたとしても、望ましいことではないでしょう。
野村ホールディングスの総会招集通知。
↓
https://www.nomuraholdings.com/jp/investor/shm/2021/data/report117.pdf
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