金融庁の公認会計士・監査審査会は、新しい「監査事務所検査結果事例集」を、2015年7月21日に公表しました。
平成26年度までの検査で確認された事例を掲載しています。また、新たに「根本原因の究明」という項目を新設しています。(ざっとみたところ、中小監査事務所をターゲットにした事項が多いようです。)
これにより、全体の構成は、前書き的な記述に続き、以下のようになっています。
Ⅰ.根本原因の究明
Ⅱ.品質管理編
Ⅲ.個別監査業務編
前書き部分では、「取締役、監査役、投資家等の皆様へ 」というメッセージが新たに加わっています。
「審査会としては、取締役、監査役、投資家等において、本事例集が会計監査人とのコミュニケーションの参考事例として広く活用されることを期待している。特に、監査役等においては、本事例集を十分に活用し、外部会計監査人における品質管理の状況及び品質管理レビューや審査会検査の結果等について積極的に質問するなどにより、外部会計監査人との連携を充実・強化するとともに、外部会計監査人の適切な評価や十分な監査時間の確保等を行い、適正な外部会計監査が行われるよう対応されることを期待している。」(一部抜粋)
ということで、親切にも、(参考資料)として「監査役等から会計監査人に対する質問例」が添付されています。
2ページほどの質問票形式のものです。監査役が見ていないとも限らないので、監査役との面談の前に、回答を準備しておいた方がよいかもしれません。
例えば、以下のような質問があります。
「当社の監査を担当する監査チームは、どのような基準で編成されたのですか。」
「会計上の見積りの監査においては、当社の作成した事業計画等をご覧になることが多いと思いますが、事業計画等の将来予測の合理性については、どのように検討していますか。」
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