オリンパス元社長に有罪判決 違法薬物を譲り受けた罪 東京地裁
オリンパスの元社長が、麻薬特例法違反の刑事裁判で有罪判決(執行猶予付き)を言い渡されたという記事。
「精密機器メーカー「オリンパス」の元社長がコカインなどとみられる違法薬物を譲り受けた罪に問われた裁判で、東京地方裁判所は懲役10か月、執行猶予3年の有罪判決を言い渡しました。」
「27日の判決で東京地方裁判所の駒田秀和裁判官は「仕事の疲れや眠気を解消するために使い、密売人から家族に危害を及ぼすなどと脅され関係を断ち切れなかったと主張しているが、結局はみずから薬物の効果を求めたというしかなく、動機に酌むべき点はない」と指摘しました。」
普通の日本人なら、仕事のストレスでコカインに手を出すということはまれでしょう。アルコール依存症の人はいるかもしれませんが...
日経は会社に対して少し厳しいことを書いています。
オリンパス前社長、違法薬物「22年から」 任命責任も(日経)
「カウフマン被告は裁判で「22年6月に友人から薬物を勧められ譲り受けていた。友人から密売人を紹介されて自ら購入するようになった」と説明した。理由について「以前から多くの仕事を抱え、22年からは仕事のボリュームが増えた。疲れをみせないようにしたいと考え、コカインを使用するようになった」と説明した。
カウフマン被告はドイツ出身で2003年にオリンパス欧州統括会社に入社した。19年にオリンパス取締役、23年4月にCEOに就任した。オリンパスの竹内康雄会長は11月の決算発表で、「(カウフマン被告を任命したことは)当時の判断としては正しかった」と発言していた。ただオリンパスは薬物の影響下にあった人物をCEOに任命し、1年以上にわたって経営権を握らせていたことになる。」
こんな事件を起こしても、役員報酬はしっかりもらえるようです。
オリンパス会長、前CEOに「報酬は規則にそって支払う」(2024年11月)(日経)(再掲)
「竹内康雄会長は違法薬物の購入疑惑で最高経営責任者(CEO)を辞任したシュテファン・カウフマン氏について「(薬物の)兆候は全く感じていなかったので驚いている」と話した。報酬については「辞任までの報酬は規則にのっとり支払う」と話した。」
「同社は重大な不正や役員としての義務違反があった場合に報酬を会社に返還させる「クローバック条項」を設定している。
再発防止策については「役員含めて社内教育をしている。今後は違法薬物の使用に関してどのような教育ができるか、徹底ができるか具体的に検討していく」(竹内会長)と説明した。」