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タムロン「私的飲食に経費流用」社長の崩壊モラル  前社長から続いた「クラブでの単独飲食も経費」(東洋経済より)

タムロン「私的飲食に経費流用」社長の崩壊モラル 前社長から続いた「クラブでの単独飲食も経費」

タムロン(東証プライム)の歴代2社長による会社経費私的流用問題を解説した記事。先日公表された調査報告書をもとにして書かれています。

「11月2日、弁護士と独立社外取締役で構成された特別調査委員会による調査報告書が公表された。そこで明らかになったのは鯵坂氏(前社長)、さらには2002年から2016年まで鯵坂氏の前任社長だった小野守男氏の時代から続く「社長のモラルハザード」だった。」

交際費のルールがかなり緩かったようです。そのうえに、役員への忖度がありました。

「交際費といえば、社外の取引先との関係づくりの一環で行う接待飲食をイメージする。ただタムロンでは、社内関係者のみでの飲食も交際費として会社が経費負担することを認めていた。鯵坂氏が女性の関連するクラブなどで使った約2.1億円のうち、約85%は社内関係者との飲食などに使われていた。

調査委のヒアリングによれば、社内飲食とはいえ、仕事の話をすることは少なく、メンバーもある程度固定されていた。しかも、明細を十分に確認しておらず不必要に高いチャージ料を支払わされていたり、鯵坂氏が1本4万5000円のシャンパンをホステスにねだられるまま2~3本注文していたりしていた。

また、残り15%にあたる社外関係者との飲食とされるものでも、純粋な取引先接待に使われたものはわずかだった。

さらに鯵坂氏は、女性に関連するこれらの店で独りで飲食した費用も会社に負担させている。その額は11年間で計2610万円。「社長はストレスも大きく1人で考えることもあるため、(交際費を)1人で使ってよい」。前任社長の小野氏から、そのような引継ぎがあったと鯵坂氏は弁明した。」

「そもそも社内飲食費については、1回あたりの金額の目安や上限額などがルール化されていなかった。支出が適正かどうかの判断は、最終的な決裁権者である社長のモラルに委ねられていたが、肝心の鯵坂氏、さらには小野氏のいずれにもモラルが欠けていた。

暴走を許した大きな要因の一つとして、調査委は「社長領域の聖域化」を指摘している。小野氏と鯵坂氏の経営実績が十分であったためか、「社長に近ければ近い立場の者ほど、社長に対して意見を述べられない、あるいは社長に対する意見は黙殺すべしとの風潮があったとの感を抱くに至った」としている。

社内飲食費をめぐっても忖度が働いた。経理部門は費用の計上があまりに多い部署に対しては「何のための飲食なのか」と問い合わせたが、社長を含め役員に対しては経理部門がそのように指摘できなかった。結果、役員以外の社内飲食費は減った反面、役員による多額計上が続いた。」

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