カネボウの粉飾決算事件で、中央青山監査法人の公認会計士らが、赤字隠しの方法を指南していたという記事。
ただ、記事を読むと、連結範囲について会社側と打ち合わせしている中で、こういう場合には、会計基準上、連結に含めないことができるということを説明しただけとも受け取れます。当局のリークで相当脚色されている可能性はあります。
しかし、いずれにしても、エンロン事件で連結範囲が大問題になったあとも、甘い解釈を続けていたというのは、信じられません。日本でも、旧基準下で、そごうや飛島建設の連結範囲が問題視され、実質支配力基準が導入された経緯があるのですから、基準の文言をクリアすればいいというのではなく、「実質」的に判断すべきだったのでしょう。
粉飾の証拠隠し図る?監査調書を自宅に…佐藤容疑者
カネボウ粉飾:赤字会社連結外し 会計士、99年から指南
カネボウ粉飾:落ちた会計の番人 癒着の実態解明へ
カネボウ粉飾:会計士逮捕 監査基準一段と厳格に 金融庁
カネボウ粉飾:旧経営陣、会計士らに修正要求の翻意迫る
この記事によると、会社側は、会計士に対し「今まで問題点を指摘せず『適正』とした、あなたの監査が問題になる」と決算案の修正要求に翻意を迫ったそうです。
最近の「会計監査・保証業務」カテゴリーもっと見る
最近の記事
カテゴリー
バックナンバー
2000年
人気記事