日本大学背任疑惑の続報。
検察からのリーク情報でしょうから、どこまで信頼できるかという問題はありますが、資金の流出先(ペーパーカンパニー?)が少しわかってきたようです。
「関係者によると、同大は医学部付属板橋病院(東京都板橋区)の老朽化に伴う建て替え工事を計画し、昨年、設計業務を二十数億円で都内の設計会社に発注した。契約に関する交渉は大学側から委託を受けた同大の関連会社「日本大学事業部」(世田谷区)が担当したが、役員が設計会社側に約2億円を医薬品関連会社の口座に送金するよう求めたという。
医薬品関連会社は2014年8月に設立。登記上は都内の賃貸マンションの一室に本店が置かれているが、同じマンションの住人らは「人の出入りは1年ほど見ていない」と話した。」
「この会社は大阪市の医療法人理事長が全株式を保有している」そうです。
日大の背任事件、大阪でも捜索 医療法人グループの関係先 東京地検(朝日)
「関係先が捜索対象になった医療法人の理事長は、日大の田中理事長や田中氏側近とされる当該理事と付き合いがあり、特捜部は板橋病院工事をめぐって資金が流出する過程で医療法人側が関与した可能性があるとみている模様だ。」
日大理事、資金移動主導か 医療法人へ2億円(産経)
「関係者によると、日大医学部付属板橋病院(東京都板橋区)の建て替え工事の設計業務は、20億円前後で東京都内の設計会社が請け負った。その後、設計会社に対し、日大側が2億円超を大阪市の医療法人グループの関係先に移動するよう持ち掛けたという。
医療法人グループと、設計会社の間には資金移動に見合う取引は確認されておらず、日大側が設計会社に支払った20億円前後の一部が、医療法人グループに流出した疑いがある。」
産経はこの事件を社説にしています。
日大強制捜査 マンモス大学の闇を暴け(産経)
「税制上の優遇を受け、補助金の対象である学校法人の経営に透明性が求められるのは当然である。捜査を通じてその暗部をつまびらかにしてほしい。」
「田中氏は日大相撲部の出身で、アマチュア横綱や相撲部監督としてアマの角界に君臨し、日本オリンピック委員会(JOC)副会長や国際相撲連盟会長などの要職を務めてきた。
平成20年に日大理事長に就任すると、22年に日大の100%出資で株式会社「日本大学事業部」を立ち上げた。役員や幹部には田中氏に近いとされる同大の相撲部やアメリカンフットボール部のOBや指導者らが名を連ねてきた。」
「田中氏については日大常務理事当時の平成17年にも工事関連業者との癒着問題が報じられ、大学の調査委員会も中間報告書で「電気工事業者から指名・発注に対する謝礼金を受け取ったという極めて濃厚な疑いが残る」と記した。だが田中氏が理事長就任後に設置された別の特別調査委がこの中間報告を全面的に否定していた。」
「捜査と並行し、大学独自の自浄作用にも期待する。自らの手で膿(うみ)を出し切り、こうした過去の醜聞とも決別を図ってほしい。」
日大からは、ほとんど中身のないコメントが出ています。
↓
東京地方検察庁による捜査の報道について(日本大学)
理事長の紹介(日本大学)
日本大学の歴史(日本大学)
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