東京証券取引所の市場再編で、プライムの条件をクリアしているにもかかわらず、スタンダードを選んだエバラ食品工業を取り上げた記事。
「現在、東証1部に上場しているエバラ食品工業は、プライム市場の基準を満たしながら、あえてスタンダード市場を選択しました。森村剛士社長はその理由について「株主が安心して株式を保有売買してもらうためには、スタンダード市場を選択し、安定した環境で売買してもらえればと思っている」と話します。
プライム市場の上場基準では1日の株式平均売買代金2000万円以上を求められますが、エバラ食品工業は長期保有を希望する個人投資家が多く、プライム市場に上場すれば将来的にこの基準を維持できず、上場廃止となるリスクがあるのです。
もう一つ、スタンダード市場を選択した理由が、研究開発などへの資金投入です。エバラ食品工業の場合、プライム市場に上場するには、情報開示などのためのコストが、スタンダード市場より2千万円多くかかるとみられ、そうしたコストより、商品開発などに資金を投入していく選択をしたのです。
「新規事業、海外事業、設備投資というような、商品、質、サービス向上に関わる費用に経営資源をより投下していきたい」(エバラ食品工業・森村社長)」
このような理由であれば、プライムを選択しなかったことで、むしろ株価が上がるのでは...。
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