会社のカネの着服について、実行する側に焦点をあてて書いた記事。
これを読むと、動機、機会、正当化が存在するようですが、そのうち機会に関係する部分。
「「・・・それで本来、支払うべきだった会社には改めて支払いをした上で、間違って支払いをしてしまった分はパソコンで適当に架空の請求書を作って、経理書類に混ぜておいたんです。直後に決算があって、書類は税理士に一式渡したけれども、何も言われなかった。幸か不幸か、バレなかった」」
「社長の信頼もあつかった村上氏。経理書類をチェックする人は、他には誰もいなかった。着服するカネは現金で出金し、2万~3万円の架空の領収書を作って、辻褄を合わせた。いつしか合計で約100万円ものカネを着服していた。」
「・・・どうせ経理書類を見るのは自分だけ、という状況は、多くの人を着服に走らせる。」
「'13年10月には岩手県の洋野町国民健康保険種市病院の元薬剤科長が病院の薬品を横領、転売し、14年7ヵ月で約1億7000万円を受け取っていたことが発覚。この元薬剤科長は逮捕直前、その心中をこう告白している。
「(薬の発注は)私が全部やっていたからできた。最終的なチェックも自分でやっていた」・・・」
「'14年4月、大手商事会社伊藤忠のニュージーランド現地法人を、ほとんど一人で任されていた当時32歳の男性社員が、約700万ニュージーランドドル(約6億円)を横領したとして、同社から解雇、刑事告発されるとともに民事でも同社が損害賠償請求を行った。
その民事裁判で、元社員側は事実関係をこう述べている。
〈200ニュージーランドドル(約1万8000円)までは上司の決裁なく使うことが許されていましたが、実際にはネットバンキングで日々の取引を管理していたのは自分だけでした〉
そして、半年の間に約70回も会社のカネを自分の銀行口座に移し替えていったのだ。」
不正をやる動機をなくすことはできないでしょうから、会社としては、不正の機会をできるだけ減らし、不正が起きても、大事にならないうちに発見することが必要なのでしょう。
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