「全日本私立幼稚園連合会」と関連団体のPTA連合会で6億5000万円余りの使途不明金が生じているという記事。使途不明金の存在自体はすでに報じられていますが、その金額がかなり増えたようです。
「関係者によりますと幼稚園連合会がさらに調査を進めたところ昨年度、新たにおよそ1億円の資金が流用されていることが分かり、昨年度までの4年間の使途不明金の総額が5億円余りに上ることが確認されたということです。
またPTA連合会も会計士とともに過去にさかのぼって調査を進めたところ、平成28年度以降、毎年、数千万円規模の資金が不正に引き出されるなどして、昨年度までの5年間におよそ1億5000万円が使途不明になっていることが新たに分かったということです。」
「2団体はことし3月、香川敬前会長と口座を管理していた前事務局長を業務上横領などの疑いで警視庁に刑事告訴しています。」
「全日本私立幼稚園連合会」には、公益財団法人「全日本私立幼稚園幼児教育研究機構」という関連団体もあり、これら3団体で資金移動を繰り返していたそうです。会計監査の不備も指摘されています。
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全日本私立幼稚園連合会 関連団体で不適正出入金も監査見逃す(5月15日)(NHK)
「全国およそ7500の私立幼稚園が加盟する「全日本私立幼稚園連合会」では、昨年度までの4年間で、およそ4億円の資金が使途不明になり、幼稚園連合会は、香川敬前会長と元事務局長を業務上横領などの疑いで刑事告訴しています。
元事務局長は、関連団体の公益財団法人「全日本私立幼稚園幼児教育研究機構」の口座も管理していましたが、この団体でも、定款で定められた理事会などの承認をえないまま、1億4000万円の資産の不適正な出入金が繰り返されていたことが新たに分かりました。
関係者によりますと1億4000万円は、平成30年度末=おととし3月末までの時点で現金で引き出され、およそ1年間にわたって基本財産が欠損した状態が続いていたということで、その後、現金による入金や出金を繰り返し、去年11月に行われた令和元年度決算の監査の直前に全額が戻されていたということです。
しかし、平成30年度と令和元年度の会計監査の際には、担当した監事の弁護士らが銀行口座の通帳や残高証明などを確認しないまま、不適正な出入金を見逃し「定款に違反する重大な事実は認められない」などとする事実と異なる内容の監査報告書や収支決算書などを内閣府に提出していたということです。
この団体は、内閣府の公益認定等委員会から事実関係の報告を求められていたということで、今月11日、適正な運営ができるよう、組織の立て直しを図る必要があるとして、みずから内閣府に公益認定の取り消しを申請しました。
関係者によりますと、出入金の記録を確認したところ、この団体と幼稚園連合会、それに関連団体の「全日本私立幼稚園PTA連合会」の3団体の間で、資金移動を繰り返していた形跡があるということです。」
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