会計士や税理士の受験予備校などで有名な学校法人大原学園が、通信制の東京経営大学という大学を開設するようです。2025年度入学生の募集を開始しています。
大原学園のウェブサイトによると...
「学校法人大原学園「東京経営大学 経営学部 経営マネジメント学科」が、2025年4月に開学します。
オンラインのみで卒業可能な通信制大学で、学習意欲があるすべての世代の方に「いつでも、どこでも、誰もが」学べる学習機会を提供し、将来の社会発展・平和に寄与できる人材を育成します。」(2024年10月18日)
(東京経営大学ウェブサイトより)
オンラインで完結するというのは便利であり、学費も低廉なようなので、はやるかもしれません(ZEN大学のような強力なライバルもいますが)。
ただ、デジタルオンリーだと、教育効果の面でリスクもありそうです。
デジタル教科書「推進ありき」デメリット検討不十分…専門家「現場崩壊しかねない」と警鐘(読売)
「「推進ありき」の作業部会が置き去りにしているのが、デジタル教科書がもたらす学習への影響だ。
東京大の酒井邦嘉教授(言語脳科学)らが行った研究では、学習の定着には、デジタルよりも、位置関係や質感など豊富な手がかりがある紙を使った方が有効だとする結果が得られた。
紙に比べてデジタルの世界には多くの情報があふれているため、広く浅い理解にとどまったり、考える意欲を失ったりする傾向もみられるという。
酒井教授は「紙の教科書こそが脳の健全な成長の糧となる。十分な検討を経ずにデジタル教科書使用の道を広げれば、教育現場が崩壊しかねない」と警鐘を鳴らしている。」
デジタル導入の「教育先進国」で成績低下や心身の不調が顕在化…フィンランド、紙の教科書復活「歓迎」(読売)
他方、似たような名前の東京経営短期大学(村田簿記のグループのようです)は、募集停止です。
東京経営短期大学を募集停止し、環太平洋大学の学部新設へ(2024年2月)(大学ジャーナル)
「こども教育学科と経営総合学科の2学科を持つ東京経営短期大学は、簿記・会計分野における実務教育の草分けであった村田簿記学校をルーツに持つ。「有算者勝」(算あるは勝つ)を教育理念に掲げ、1992年に開学して以来、5,150人の卒業生を社会に輩出してきた。
若者の四年制大学志向の高まりを受け、今後は、新たに東京と岡山にキャンパスを有する四年制大学化を図る。姉妹校である国際大学IPUニュージーランドとも連携しながら、それぞれの伝統と特色を活かし、未来に向けた経済経営に関する国際的な教育活動を展開していく。」