神明畜産という畜産業の会社とそのグループ会社2社が、民事再生法の適用を申請し、保全・監督命令を受けたという記事。
負債総額は、3社合計で約574億7014万円と、かなり大きな金額です。
1955年創業の大手畜産業者とのことです。
「4万8000頭(預託分含む)の肉牛飼育および18万頭の養豚を手がける大手畜産業者で、グループで全国各地に牧場を開設し、当社では北海道及び栃木県、島根県などの大規模牧場において牛、豚を育てていた。
しかし、幼体や飼料価格、人件費の高騰、衛生面やアニマルウェルフェアの強化などで経費が増大し、収益性が改善できない中、有利子負債が重くのしかかっていた。また、2022年7月に神明畜産(株)が経営する栃木県の養豚場において豚熱が発生し、場内全ての豚について殺処分を余儀なくされたことで、資金繰りが悪化。スポンサーを選定し、その支援の下再建を図ることとなった。」
しかし、幼体や飼料価格、人件費の高騰、衛生面やアニマルウェルフェアの強化などで経費が増大し、収益性が改善できない中、有利子負債が重くのしかかっていた。また、2022年7月に神明畜産(株)が経営する栃木県の養豚場において豚熱が発生し、場内全ての豚について殺処分を余儀なくされたことで、資金繰りが悪化。スポンサーを選定し、その支援の下再建を図ることとなった。」
「神明畜産は昭和42年設立。「神明牧場」として展開し、豚や牛などの畜産から加工、販売までを手がけた。グループで全国各地に牧場を開設。売上高は平成30年3月期に249億5100万円を計上した。」
(補足)
この倒産に関連して、取り立て不能・遅延のリリースがいくつか出ているようです。
債権の取立不能又は取立遅延のおそれに関するお知らせ(中部飼料)(PDFファイル)
債権額は、合計 1,496 百万円 (2022 年3月期連結純資産に対する割合2.4%)で、「担保で保全されていない部分(約 13 億円)については、2023 年3月期第2四半期において引当処理を行います」とのことです。
債権の取立不能又は遅延のおそれに関するお知らせ(フィード・ワン)(PDFファイル)
「売掛債権及び貸付金等 463百万円」があり、「上記債権につきましては債権保全のため担保を取得しておりますが、担保等により保全されない部分につきましては、2023年3月期第2四半期決算において必要な引当処理を行います」とのことです。
これらは、会社の規模からして、重要な金額の債権であるとして、開示していると考えられます。同じような債権額でも、会社の規模が大きい場合は、開示していないかもしれません。