大手製薬会社のIFRS導入が進んでいるという記事。
「大手製薬会社の国際会計基準(IFRS)を巡る動きが活発だ。国内売上トップの武田薬品工業は5月9日、小野薬品工業は同13日、2014年3月期末決算から任意適用することを明らかにした。昨年12月表明の中外製薬、本年2月表明のアステラス製薬、そして、報道ベース(第一三共、エーザイ)も含めると、6社を数える。」
武田と小野のプレスリリースへのリンクは以下のとおりです。関連資料から基準間差異を説明している箇所も抜粋しました。業種が同じせいか、差異として挙げている項目もほぼ同じです。
国際会計基準(IFRS)の任意適用について(武田薬品工業)
http://www.takeda.co.jp/investor-information/files/qr2012_full_p02_jp.pdf
国際会計基準(IFRS)の任意適用に関するお知らせ(小野薬品工業)(PDFファイル)
http://www.ono.co.jp/jpnw/ir/pdf/k_hosoku/2534h.pdf
記事の中でふれている自民党の中間提言については、こちらをご覧ください。
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IFRS導入が議論されている一方で、日本の会計ビッグバン自体を批判的に書いた本(一般向け)も出ています。
日本経済を壊す会計の呪縛 (新潮新書) 大畑 伊知郎 新潮社 2013-05-17 by G-Tools |
宣伝文より
「デフレ不況の「真犯人」は、政府でも日本銀行でも少子高齢化でもない。金融ビッグバン後の「グローバル」な会計基準こそが元凶なのである。リストラの加速、大手電機メーカーの巨額赤字、相次ぐ百貨店の閉店……すべての背景には会計の「呪縛」があった。時価会計、減損会計、税効果会計等の性質と問題点を平易に解説しながら、日本的経営が破壊されるプロセスをロジカルに解き明かすスリリングな書。」
あずさ監査法人出身の会計士が書いています。同じ新潮新書の「時価会計不況」の系譜でしょうか。
時価会計不況 (新潮新書) 田中 弘 by G-Tools |