中国碧桂園1兆円弱赤字 不動産不況浮き彫り(共同通信配信)
中国不動産大手、碧桂園の2023年上半期の決算が、489億元(約9800億円)の赤字(最終損益)だったという記事。
「物件販売が低迷し、前年同期の黒字から業績が悪化した。」
「ロイター通信によると、碧桂園は8月に米ドル建て債券の利払いを延滞しており、デフォルト(債務不履行)に陥って中国景気の一層の下押し要因となる懸念が高まっている。」
「21年に恒大危機が顕在化した時にも業績好調を保ち、市場から「優等生」とみられていた。」
碧桂園、デフォルトリスクを警告 上半期に過去最大の損失を計上(ロイター)
2022年下半期から赤字だったそうです。
「同社の1─6月期の純損失は489億元(67億2000万ドル)。前年同期は6億1200万元の黒字だった。22年下半期は67億元の損失を計上していた。」
デフォルトについては...
「提出書類には「グループの財務実績が将来的に悪化し続けた場合、借り入れの財務制限条項を履行できなくなる可能性があり、その結果、債務不履行などが発生する可能性がある」と記載されている。
同社を巡っては、一部オフショア債権者が、債務再編となった場合の対応を巡り米国の法律事務所と協議に入っている。債権者団を結成し、法的措置を講じるなどの選択肢が浮上しているという。」
ブルームバーグによると、継続企業の注記がついているようです。
中国の碧桂園、上期は過去最大の赤字-デフォルト陥り得ると警告(ブルームバーグ)
「碧桂園は30日の提出文書で、業績が今後も悪化し続けた場合、債務返済が不可能になり得るとし、「これはデフォルト状態につながる可能性がある」と説明。「重要な不確実性」により継続企業の前提維持に強い疑念が生じる可能性もあるとした。
この警告は、中国の不動産危機が碧桂園にいかに大きな打撃を与えたかを如実に示す。同社は競合する中国恒大集団の4倍の不動産プロジェクトを抱えており、債務スパイラルは恒大集団よりも深刻なものになる可能性がある。」
ちなみに,、記事原文では、以下のようになっており、重大な疑念があるのは、「継続企業の前提」ではなく、「継続企業として存続する能力」です。
Country Garden said that if its financial performance continues to deteriorate, the group might not be able to meet its debt obligations, “which may result in default,” according to a filing Wednesday. The developer also cited “material uncertainties” that may cast “significant doubt on the group’s ability to continue as a going concern.”
こちらは、碧桂園の巨大プロジェクトを取り上げた記事。マレーシアでやっているものです。
ゴーストタウンか理想郷か-碧桂園の1000億ドル事業、先行き見えず(ブルームバーグ)
「中国の不動産ブームに賭けた大胆なギャンブルの産物がこの奇妙な都市で、中国の不動産開発大手、碧桂園が手がけている。ここはまだ1000億ドル(約14兆6000億円)が投じられるとみられる開発プロジェクトの第1弾に過ぎない。」
「東南アジアの海岸線には無数の高級不動産が点在しているが、フォレストシティーはその規模と大胆さで際立っている。
碧桂園の構想は、マレーシアとシンガポールの間の狭い海峡に4つの人工島を建設し、国際的で裕福な市民が集まる環境に優しい都市を開発するというものだ。建設には巨額の費用と数十年の歳月がかかり、最終的には70万人の住民が住むことになるとしている。同社のこの計画が実現すれば、フォレストシティーは面積と人口の両面でニューヨーク市マンハッタンの約半分の規模になる。」
碧桂園とは、直接の関係はありませんが...