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会計ニュース・コレクター(小石川経理研究所)

東証揺るがす中国の“黒洞”

東証揺るがす中国の“黒洞”

中国本土系企業としてはじめて東京証券取引所に上場したアジア・メディアの前CEOが、会社の資金1億300万元(約16億円)を私的に流用していた事件を取り上げた記事。

今回の資金流用先の会社は前CEOが以前経営しており、当時(4年前)も、中国で同様の事件を起こしていたそうです。

記事では上場審査の甘さを指摘しています。

「・・・4年前の事件について東証や主幹事の野村証券が事前に把握していたら、崔氏のような人物が経営する企業の上場を適格と判断しただろうか。新智では総額2億元(約31億円)前後の資金が闇に消え、中国では複数のマスコミが疑惑を報道した。その中で、海豚の名は資金流出先の1つとして既に浮上していた。中国の検索サイトで「海豚」や「崔建平」をキーワードに検索すれば、すぐに当時の記事が表示されるほどだ。」

「・・・東証も「代表者やほかの役員、監査法人への聞き取りなど多面的に確認している。監査法人も無限定適正意見を与えていた」とする。・・・」

無限定適正意見だから問題ないというのはおかしいと思います。会計監査はある年度の財務諸表が適正であるかどうかを確かめているのであって、経営者が会社資金の私的流用を行うような人物かどうかを見抜くことはできません(それは証券会社や取引所の役割)。

海外企業の国内取引所への誘致は国策となりつつありますが、純粋な民間ベースでうまくいかないから「国策」が必要となるのであり、どこか無理が生じるのでしょう。
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