日本のヤクザや世界の独裁者をも支援──こんなに黒かったクレディ・スイスの実態
日本のヤクザや世界の独裁者をも支援──こんなに黒かったクレディ・スイスの実態(クーリエ)(要無料登録)
UBSに救済買収されたクレディ・スイスの不祥事の数々を取り上げた記事。
「同行は、世界の独裁者や犯罪組織などの不正資金を長年受け入れてきた。」
フィリピンの独裁者フェルディナンド・マルコス、ナイジェリアの軍事独裁者、エジプト元大統領ムバラクら(本人またはその親族)との間で取引があったそうです。
犯罪組織との関係。
「あるブルガリアの麻薬組織はクレディ・スイスに保有する口座を通じ、2004年から2008年にかけてマネーロンダリングをしたとされる。犯罪行為から収益を上げる同組織は、少なくとも1億4600万ドル(当時のレートで約160億円)の出所をわからなくした。これにより、クレディ・スイスは、顧客に対する適切な身元確認と資金源の調査を怠ったとして、検察に起訴された。」
日本の反社勢力もお友達でした。
「クレディ・スイスは、日本のヤクザの資金も受け入れ、マネーロンダリングを助けたことがある。スイスメディア「スイス・インフォ」によると、2003年から4年にかけ、警察は日本最大の暴力団・山口組系の違法闇金融にかかわる6名を逮捕した。その主犯格であった「ヤミ金の帝王」梶山進はクレディ・スイスに口座を保有していた。
2003年末、クレディ・スイスは、6100万スイスフラン(当時のレートで約52億円)があった梶山の口座を凍結した。しかし、梶山の口座開設を担当した、クレディ・スイス香港支店の×××は、2004年に逮捕されている。」
日本の金融機関や一般企業の損失隠しにも関与しています。金融商品(特にデリバティブ)の時価会計導入前という事情もたぶん背景にあったのでしょう。
「1999年には、日本の金融当局の捜査を妨害したとして、クレディ・スイスの東京の関連会社クレディ・スイス・ファイナンシャル・プロダクツは営業免許を取り消されている。
ガーディアンによると、金融庁は、同社が約60社の日本企業の損失隠しを支援したという疑惑を調査していた。しかし、同社の東京支店長であった××××は、調査に際して、関連書類をシュレッダーにかけたり、外国に送ったりさせていたのだ。」
脱税支援も...。
「米国やドイツ、イタリアなど多くのヨーロッパなどの国々の顧客の脱税を支援してきた。問題が発覚するたびにクレディ・スイスは各国の税務当局と係争になり、罰金などを支払ってきた。米国の経済制裁を無視したこともある。」