商工ローン大手「SFCG」(旧商工ファンド)が経営破綻する直前、約418億円分の債権を関連会社に流出させたなどとして、元社長らが、詐欺再生、特別背任などの容疑で逮捕されたという記事。
「捜査2課によると、大島容疑者らは、民事再生手続き開始前の2008年12月26日、不動産担保ローン債権約418億円分を親族が代表を務める不動産会社「白虎」(大阪府箕面市)に事実上無償で譲渡して資産を隠し、SFCGに損害を与えた疑いがある。譲渡は約130億円で売買したと仮装されていたという。大島容疑者らは、この時点でSFCGの破綻を予期し、資産移動を図ったとみられる。」
警察の発表のとおりだとすると、取締役会や監査役会などのガバナンスの仕組みが整備されているはずの東証1部上場企業で、数百億円もの資産が経営者によって持ち逃げされたというひどい事件です。
会計的には関連当事者に対する贈与ということになります。正当な取引であるかのように偽装していたとすれば、財務情報の虚偽表示にもつながりますが、それ以前に、こうした巨額横領行為をなぜ防止できないのかが問われます。J-SOXをいくら熱心にやっても、こういう大胆な経営者不正の防止には役立たないかもしれません。
SFCG、振興銀ともたれ合い 違法な金利で債券取引(朝日より)
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