2012年に破たんした丸大証券が、顧客からの預かり金保護のために積み立てておくべき信託資産を勝手に解約し、業界団体による監査もごまかしていたという記事。
「捜査2課などによると、証券各社でつくる日本投資者保護基金(東京・中央)は2011年8月と12月、経営の健全性を示す「自己資本比率」が下がっていた丸大証券に対し監査を実施。顧客保護のための信託資産が金商法の規定額以上あるかなどを調べた。
××容疑者らは同基金から監査の事前通知を受けた後、銀行からの借入金を信託口座に入金して残高を増額。監査終了直後に引き出していたという。」
これは通常の会計監査ではありませんが、資金関連項目は同時に(同じ基準日で)見なければならないということなのでしょう。
預託金3億円流用の疑い、証券会社元代表ら逮捕 警視庁(朝日)
「捜査2課によると、3人は2012年2月、顧客約660人から約3億7千万円を預かったのに、信託銀行に約7千万円しか預託していなかった疑いがある。帳簿を偽造し、顧客から預かった金が実際より少ないように見せかけていたという。」
丸大証券株式会社に対する行政処分について(金融庁)(2012年3月)
「当社は、平成23年1月以降、顧客からの預り金を不正に少なく記録することなどにより、当社が金融商品取引業を行わないこととなった場合に顧客に返還すべき額に相当する金銭(以下「信託必要額」という。)を過少に計上し、本来、顧客分別金信託として信託すべき金額との差額を当社の運転資金に流用した。
その結果、当社の顧客分別金信託の信託財産は、検査基準日(平成24年2月21日)現在、信託必要額に大幅に満たない金額となっている。」
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