金融庁の公認会計士・監査審査会は、阪神公認会計士共同事務所の構成員である公認会計士2名を検査した結果、業務の運営が著しく不当なものと認められたとして、当該公認会計士に対して行政処分その他の措置を講ずるよう勧告を行いました(2012年11月22日付)。
監査業務の新規受嘱、監査手続、品質管理などの面で厳しい指摘を行っています。
「被監査会社と前任監査人との間の意見相違や前任監査人による意見不表明等の事実から監査リスクが高いことが想定される監査業務を決算日後又は期中において繰り返し受嘱している。 しかしながら、当該公認会計士は、これらの監査業務の受嘱に際し、前任監査人に対する質問等により把握した事実から想定される監査受嘱リスクを識別していないなど、その監査業務受嘱態勢は著しく不適切かつ不十分である。」
「売上や会計上の見積りの監査及び継続企業の前提に関する検討等において、被監査会社の主張を批判的に検討することなく、是認しているなど、監査業務の実施に当たり、職業的専門家としての正当な注意を払っておらず、懐疑心を保持していない。」
「他の監査責任者が行った監査上の判断の妥当性や監査手続の十分性及び適切性について互いに十分な検証を行っていないほか、審査を委託している外部の公認会計士に対して、実施した監査手続の内容を監査調書に基づき具体的に説明しておらず、実施した監査手続の十分性及び適切性について有効な審査を受けるための措置を講じていない」
「リスク・アプローチに基づく監査計画を適切に策定していない」
「監査事務所の品質管理体制は著しく不適切かつ不十分である。」
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