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会計ニュース・コレクター(小石川経理研究所)

秋本議員贈収賄、馬主組合の実態焦点 特捜部と風力社長側が対立(毎日より)

秋本議員贈収賄、馬主組合の実態焦点 特捜部と風力社長側が対立

風力発電をめぐる贈収賄疑惑で焦点となっている馬主組合に、税理士がかかわっているそうです。

「関係者によると、秋本議員らは2021年10月ごろに馬主組合「パープルパッチレーシング」を設立。秋本議員、(「日本風力開発」の)社長の知り合いの男性税理士、秋本議員の知人の3人が名義人だった。社長は今年6月までに、計約3000万円を競走馬の購入代金や厩舎(きゅうしゃ)料などとして組合側に支出した。」

「特捜部は既に税理士から任意で事情を聴いている税理士が組合員であれば、社長は第三者の立場で組合外から資金提供したことになり、組合員の一員である秋本議員は第三者から利益を享受した形となる。ある検察幹部は「贈収賄としては分かりやすい構図になる」と語る。」

社長側の反論は...

「社長側は、社長が組合設立前に税理士に送ったメールを挙げ「税理士の名義はダミーで、実質的な組合員は社長だ」と反論している。メールで社長は「組合で赤字が続けば自分が面倒をみる」と提案していたといい、組合の持ち分は秋本議員45%、社長45%、秋本議員の知人10%の割合で決まっていたと説明する。

民法上、組合員は、対外的な債務について、全組合員で共同して負担する義務を負うとされる。社長の弁護士は「組合員である社長にも組合の馬の購入代金や厩舎料などを支払う義務がある。社長は義務を履行しただけで、賄賂と評価される余地はない。捜査は無理筋だ」と訴える。」

「弁護士によると、馬主組合は10月17~26日に馬3頭を競りで落札。26日に秋本議員から購入代などとして1000万円を用意するよう社長にメールがあった。組合支払い用のネットバンキング残高が約46万円しかなかったことから、社長は支払期限の28日に1000万円を現金で部下に届けさせたという。

弁護士は「組合が購入した3頭は社長が買いたいと考えていた馬で、秋本議員に頼んで落札してもらった」とし、1000万円と基準見直しは無関係だったと主張。」

社長の好みの馬を社長のカネで買っただけということのようですが、そういう理屈が通るのかどうか...

ちなみに、会計士協会の倫理規則(セクション 520)では、監査人の独立性ルールのひとつとして、一定の例外を除き「会計事務所等、ネットワーク・ファーム又は監査業務チームの構成員は、...監査業務の依頼人又はその経営者と密接なビジネス上の関係を有してはならない」というのがあり、このビジネス上の関係には「依頼人、その支配的株主、役員若しくはこれに準ずる者又は当該依頼人で主要な管理者の立場にある者との合弁事業に対して金銭的利害を有している場合」が入っています。金銭的利害がほとんどないような趣味の会ならともかく、数千万円の競走馬を保有する馬主組合(しかも組合員が3人しかいない)にいっしょに加わるというのは、仮に自分に現実に利益が生じなくても、ビジネス上の関係になりそうです。(会計士の倫理は国会議員の倫理より求められるレベルが高い?)

もちろん、国会議員も、議員としての活動と関係のない相手となら、ビジネス上の関係を持とうが、そのなかで利益を得ようが自由なのでしょうが、検察は、そうはみていないようです。

社長側は、がんばって検察に反抗するのかと思えば、11日になって、白旗を揚げてしまったようです。

秋本議員に3000万円贈賄容疑 日本風力開発社長が認める意向(毎日)

「秋本真利衆院議員(48)=比例南関東=が、風力発電会社「日本風力開発」(東京都)の塚脇正幸社長(64)側から計約3000万円を受領したとされる事件で、贈賄容疑を全面的に否定していた社長が一転して検察側の主張を受け入れる意向を示していることが判明した。」

弁護士がそう言っているそうですが、クライアントの不利になるかもしれないようなことをぺらぺらしゃべっていいのかと思います。

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