デロイト、マレーシアの政府系ファンドの監査で罰金（economiaより）

Deloitte fined in Malaysia over 1MDB scandal

マレーシアの政府系ファンド、1MDBの監査をめぐり、デロイトが現地監督当局から罰金と懲戒処分を受けたという記事。

Big Four firm Deloitte has been fined and reprimanded by the Malaysian regulator over its role in the 1Malaysia Development Burhad (1MDB) fund

デロイトのほかに、KPMGも調査を受けているとのことです。

The news comes just days after the regulator confirmed it was investigating Deloitte and KPMG over their roles in the 1MDB fund.

罰金の金額は2.2リンギット（約60百万円）です。

The Securities Commission said today it was fining Deloitte RM2.2m (£409,000) for four breaches related to its audit work at Bandar Malaysia Sdn Bhd and its holding company 1MDB Real Estate in 2015 and 2016.

デロイトは、1MBDの債務返済能力に重大な影響を与える可能性がある、社債発行における異常点を報告しなかったとして批判されています。

Deloitte was accused of failing to report irregularities in a bond sale that may have had a material effect on 1MBD’s capacity to repay creditors.

デロイトは、2015年と2016年の監査報告書において、継続企業として存続する能力に関して重大な疑義があると記載しているそうです。

Deloitte said in 2015 and 2016’s reports that “the ongoing investigations of 1MDB indicate the existence of material uncertainty, which may cast significant doubt about the group’s and the company’s ability to continue as a going concern”.

デロイトは、この処分に納得しておらず、再審査を求めるかどうかを法律顧問と検討するといっているそうです。

The firm said in a statement, "Deloitte PLT respects the role of the SC to regulate and safeguard the Malaysian capital market and takes its responsibilities as an audit firm seriously. We are, however, disappointed with the decision and are in consultation with legal counsel as to the making of an application to the SC for a review.”

Malaysia fines Deloitte for breaches linked to 1MDB（ロイター）

１ＭＤＢ事件関連記事。
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ゴールドマン、新旧ＣＥＯの報酬返還させる可能性－１ＭＤＢ事件で（ブルームバーグ）

ゴールドマン・サックス・グループのCEOらの報酬が、クローバック条項により、返還させられる可能性があるそうです。

「１日の規制当局への届け出によると、昨年10月に就任したデービッド・ソロモン最高経営責任者（ＣＥＯ）の2018年報酬は2300万ドル（約25億円）、前任者のロイド・ブランクファイン氏の同年報酬は2050万ドル。１ＭＤＢ事件の捜査結果が幹部報酬を巡る取締役会の決定に影響を与えた場合、両氏の株式報酬は返還を求めるクローバック条項の対象となる。

ゴールドマンはまた、１ＭＤＢに関する情報がさらに入手できるまで、退任した幹部３人に昨年11月１日付与された長期現金報奨の支払いを延期することも明らかにした。」

ゴールドマンCEO「マレーシア国民におわび」
政府系ファンド汚職問題、元幹部関与を謝罪（日経）

「米金融大手ゴールドマン・サックスのデービッド・ソロモン最高経営責任者（CEO）は16日の決算説明会で、マレーシア政府系ファンド「1MDB」の汚職問題に元幹部が関与したことに触れ「マレーシア国民におわび申し上げる」と述べた。マレーシア政府は証券関連法違反でゴールドマンの責任を追及するがソロモン氏は法人として不正に関与していないと改めて強調した。」

日本では、日産ゴーン事件で役員報酬への注目度が高まっていますが、クローバック条項も検討してはどうでしょうか。不正防止効果が期待できます。

東南アジアのビッグ4事務所による監査ということで．．．
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EY's audit of Noble Group under scrutiny（economia）

（少し前の記事ですが）EYのシンガポール事務所が、Noble Groupという会社の子会社の監査について、当局から調べられているそうです。

The Singapore arm of EY has been asked to provide documents in relation to its audit work at Noble Group’s subsidiary, which is currently under investigation over suspicion of false and misleading statements

The Singapore Police Force’s Commercial Affairs Department (CAD) and the Monetary Authority of Singapore (MAS) said on Wednesday they have requested that the firm produce documents in relation to the audit of Noble Resources International (NRI), part of the wider Noble commodity trading business.

Noble社は、2017年、長期契約の一部について評価損を計上したため、50億ドルもの赤字となりました。

Noble posted a loss of $5bn (£3.9bn) last year after writing down the value of some of its long-term contracts.

当局は、昨年11月、虚偽かつミスリーディングな財務諸表と、会計基準違反の可能性について、前例のない調査を開始しました。

Earlier this month, authorities launched an “unprecedented” investigation into “false and misleading” statements and “potential non-compliance with accounting standards” at Noble.

シンガポール当局、ノーブルの調査に着手－財務報告虚偽記載の疑いで（2018年11月）（ブルームバーグ）

「シンガポール当局が商品取引会社ノーブル・グループの調査に着手した。財務報告の虚偽記載とディスクロージャー（情報開示）規定違反の疑いがあるとして、シンガポール通貨庁（ＭＡＳ、中央銀行に相当）に加え、警察の知的犯罪を扱う部門なども調べを進めている。

ノーブルは35億ドル（約3950億円）規模の債務再編の完了を数日後に控えている。同社が利益を水増ししているとのアイスバーグ・リサーチの主張がきっかけとなり数年にわたり危機的な状況が続いていたが、債務が再編されれば破綻は回避できることになる。」