今年7月18日に、国際会計基準審議会(IASB)が、ディスカッション・ペーパー「財務報告に関する概念フレームワークの見直し」を公表したことを受けて、企業会計基準委員会は同ディスカッション・ペーパーに関する意見募集を8月12日に開始しました。
「本ディスカッション・ペーパーの内容が我が国へ与える影響を理解し、我が国の視点から主張すべき点を早期に把握した上で、IASBに対して引き続き意見発信を行っていくため」だそうです。
ディスカッションペーパーの和訳(約250ページ)も提供されており、参考になりそうです。
和訳をみると今回のディスカッションペーパーでは以下の論点を取り上げているそうです。
・「概念フレームワーク」の主たる目的についての記述の改訂
・資産及び負債の定義の改訂
・資産及び負債の定義の適用に関するガイダンスの追加
・どのような場合に資産及び負債を認識すべきなのかに関するガイダンスの改訂
・どのような場合に資産及び負債の認識の中止を行うべきなのかに関するガイダンスの新設
・報告企業に対する持分請求権に関する情報を提供する新しい方法
・IASB が新基準又は改訂基準での測定を選択する際の導きとすべき概念に関するセクションの新設
・表示及び開示に関するセクションの新設
・純損益をその他の包括利益(OCI)と区分するための原則
IASBのプレスリリース
IASB publishes a Discussion Paper on the Conceptual Framework
ページの右側にディスカッションペーパー原文や解説へのリンクが掲載されています。
簡単な解説
Snapshot: Review of the Conceptual Framework(PDFファイル)
IASBによる解説をみると、例えば測定に関しては、公正価値が適切な資産もあれば、償却原価が適切な資産もあるというように書かれています。
For example, fair value might be the most relevant measurement basis for a financial asset that has complex features and is held for trading, but depreciated cost might be more relevant for an asset―such as property, plant and equipment―that contributes to future cash flows indirectly.
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