粉飾事件を起こしたエフオーアイが監査人をだました手口の一端を紹介した記事。
「男性(注:毎日新聞がインタビューした人物)は02年、エフ社から入社を誘われたが断り、部下だった河野容疑者を紹介。03年にエフ社に入社した河野容疑者は以後数年にわたり、男性に「売り上げが(少なく)厳しい。客を紹介してほしい」などと相談を持ちかけた。男性は、付き合いのある台湾や韓国企業の関係者を紹介したが、大半は取引には至らなかったという。
ところが04年ごろから、紹介先の企業に対し、エフ社を監査する会計士の事務所名で、毎年3月期と9月期に、発注状況や売上残高を確認する書類入りの複数の封書が送られてくるようになった。河野容疑者らは企業側に「会計士の事務所が間違って送ってしまったようなので、開封前に引き取りたい」と説明し、毎回韓国と台湾を訪れて回収していたという。」
「この担当者は「偽造した韓国の大手電機メーカーの判子を書類につき、メーカーの封筒に入れた上、韓国の消印入りで会計士の事務所に送り返していた」などと入念な手口まで告白したという。」
監査人の肩をもつわけではありませんが、一流の証券会社が幹事証券会社になっている上場準備会社が、こうした子供じみた工作をやると想像しなかったとしても不思議ではありません(職業的懐疑心が足りなかったと言われればそれまでですが)。また、海外にまで残高確認をやっているのですから、最低限以上の監査手続はやっていたといえます。
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