監査監督機関国際フォーラム(IFIAR)(一応、日本に事務局があります)は、「2020年検査指摘事項報告書」(原題:Survey of Inspection Findings 2020)を公表しました。
「本日、IFIAR は、6大グローバル監査法人ネットワークに加盟している監査法人に対して、IFIAR メンバー当局が個別に行った検査に基づく9回目の年次検査指摘事項調査の結果に係る報告書を公表した。IFIAR は、法人全体の品質管理態勢に対する検査、及び、個別監査業務に対する検査の2種類の活動に係る情報を収集した。50 の IFIAR メンバー当局が 2020 年の調査に参加した。」(プレスリリース仮訳より)
前の年と比べて、若干成績が悪くなったようです。
「2020 年調査への IFIAR メンバー当局の報告によると、検査を行った個別監査業務のうち、1つ以上の指摘があったものは 34%だった。それに対し、2019 年調査では 33%、指摘率を初めて計測した 2014 年調査では 47%であった。今回の前年同期比でのわずかな増加は、過去7回の調査において一度だけである。」(同上)
「IFIAR は、メンバー当局の検査プログラムの集計結果の前年比の変化が、必ずしも監査品質の変化を示すものではないため、調査結果の一般的な傾向を長期的にモニターしている。しかしながら、集計上の指摘率は依然として高く、監査法人には高水準にとどまる指摘率に対処するための継続的な努力が求められる。さらに、品質管理態勢に関する検査結果の経年変化も引き続き懸念される。」(同上)
報告書(全30ページ)には翻訳版はありません。
新型コロナの当局検査への影響にもふれています。今回の報告書の対象は、新型コロナ発生前に終了した監査の検査ですが、2021年以降の調査結果には影響する可能性があるようです。
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