東洋ゴム工業が、2015年1~3月の四半期決算を発表し、性能偽装免震ゴムの取り換え費用などで140億円を特別損失として計上したという記事。
少し詳しい記事。損失の見積もりに含めていないものもあるそうです。
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東洋ゴム、交換費用は140億円だけで済むのか
社長が国会に招致され、釈明に終始(東洋経済)
「「本件の回収に伴う費用は補償させていただく」。山本社長は、国会参考人招致の場でこう表明した。ただ、「その他に発生しうる補償費用については現時点で予想できない」(同社幹部)といい、中間決算以降に特損金額が上積みされる可能性がある。」
特別損失の発生及び業績予想の修正に関するお知らせ(東洋ゴム工業)(PDFファイル)
「当社は、建築材料の品質の国土交通大臣認定を受け、当社自身により、又は当社の連結子会社である東洋ゴム化工品株式会社を通じて、建築用免震積層ゴムを製造・販売しておりましたが、出荷していた製品の一部が国土交通大臣認定の性能評価基準に適合していないとの事実及び建築用免震積層ゴムの国土交通大臣認定取得に際し、その一部に技術的根拠のない申請があった事実が判明したため、改修工事費用等の対策費用を見積もり、製品補償引当金繰入額 140 億円を当第1四半期の特別損失として計上しております。 」
こちらの会社も品質問題で大きな損失を出しています。
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タカタ前期はリコールで556億円の特損
2015年3月期は296億円の最終赤字(東洋経済・ロイター)
「会見した野村洋一郎執行役員によると、前期はリコール関連費用として約556億円の特別損失を計上した。費用計上したリコール対象台数は約650万台分で、13年以降からの累計では約1000万台となっている。16年3月期(今期)は、新たなリコール台数増加は織り込んでおらず、主に弁護士費用などとして約70億円を見込んでいる。」
「今期の純損益は200億円の黒字となる見通し。自動車需要が好調な北米を中心に本業では堅調な拡大が見込まれるため。ただ今後、第三者機関が進めている原因調査の結果や、米国などでの集団訴訟で賠償が認められた場合、リコール関連費用の追加計上を迫られる可能性もある。」
リコールに直接関連した費用はすでに発生した費用、弁護士費用は将来の費用ということなのでしょう(70億円というのはすごい金額ですが)。
ホンダとダイハツもリコール、タカタ製エアバッグ問題3600万台規模に(5月14日)(ロイター)
「ホンダ・・・とダイハツ工業・・・は14日、国内外で計約515万台をリコール(回収・無償修理)すると発表した。タカタ(7312.T: 株価, ニュース, レポート)製エアバッグの欠陥問題を受けて、両社が進めていた市場からの回収品の調査で、エアバッグを膨らませる部品のインフレ―ター(ガス発生装置)に不具合が見つかったため。」
際限がない感じがします。
タカタ製だけじゃない。
経年劣化ですべてのエアバッグが危ない!?(現代ビジネス)
「エアバッグは、一度限りのリコールでは対応として不十分。経年劣化がリコール後も繰り返される以上、エアバッグの主要部品の定期交換ルール作りが必要だろう。」
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