銀行の不正融資の事例(どちらかというと銀行がだまされた事例)をいくつか取り上げた記事。それらの背景にもふれています。
「偽造書類で融資を引き出したとして、負債1400億円を抱え更生手続き中の船主大手「ユナイテッドオーシャン・グループ」、10億円超の融資を受けながら、詐欺破産容疑で運営会社元社長が逮捕された新興家電通販サイト「まいど」。いずれも複数の銀行から融資を引き出していた。バブル期と比べ、金額も件数も減ったとはいえ、銀行がだまされる例は事欠かない。
リテール(小口融資)部門でも同じだ。「虚偽申告は日常茶飯事」。都内の銀行支店で働く住宅ローンの担当者はそう明かす。信用調査で電話した申請者の勤務先が存在しない在籍を装う「在籍屋」だったこともある。」
「昨年、経営破綻した船主大手「ユナイテッドオーシャン・グループ」は、統括管理会社「ラムスコーポレーション」の傘下に特別目的会社(SPC)を設立。金融機関から融資を受けて造船し、日本郵船からの用船費で返済していた。
ところが、同グループ側は銀行に提出した書類を偽造しており、造船費や用船費は水増しされていた。事件化こそされていないが、銀行側も同グループの弁護士も偽造の事実を認めている。融資元の銀行関係者は「条件を緩和しなければ、他行から融資先は奪い取れない」と対抗心が融資額を膨らませたと示唆する。」
「変われぬ銀行」という連載をしているようです。
飛ばし復活、使命忘れた銀行 「慈善事業じゃない」手数料優先 担保に固執、欠如する顧客目線(産経)
「中小企業再生支援協議会」に中小企業の再生を丸投げして、債権を無税償却することを「飛ばし」といっており、以前の含み損のまま簿外の特別目的会社に債権や担保を移すのとは違うようです。
金融庁の政策のPRみたいな記述もあります。
ウォール街 米では「悪役」 相次ぐ不正 追及緩めぬ政府(産経)
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