ベトナムの新興財閥、FLCグループの株式が上場廃止になるという記事。
「情報開示義務の履行における重大な違反行為を理由としている。」
「ベトナム当局は2022年3月、FLCグループの創業者で会長のチン・バン・クエット氏を株価操縦などの容疑で逮捕した。親族ら幹部もその後逮捕されている。FLCは21年の監査済みの財務諸表を提出できておらず、株主総会が開催できない状況が続いていた。」
【ベトナム】トップ逮捕で揺れるFLC= 自社株売却めぐり(ハノイ支局・北川 勝弘)(2022年)(時事)
会社自体の不正というより、創業者やその関係者による不正のようです。
「複数のベトナムメディアによると、クエット前会長の逮捕容疑は、今年1月に行った、自らが保有していた7480万株のFLC株の売却に絡んだ相場操縦など。1月の時点で、ベトナム証券委員会(SSC)など関係当局への事前通告を行わずに株取引を行ったとして15億ドン(約825万円)の制裁金と5ヵ月間の株式取引口座の凍結などの行政処分が下されていた。
クエット容疑者は17年にも事前に情報開示せずにFLC株を売却し、制裁金を科されている。FLCグループの関係者も同様の違反行為で処分を受けたとされ、繰り返される不正行為には厳しい目が向けられている。
公安当局は4月4日、クエット前会長の妹でFLCグループの会計部門を担当していたチン・ティ・ミン・フエ容疑者を逮捕。5日にもう一人の妹で、クエット前会長の株式口座に関与しているとされるBOS証券のチン・テク・トゥイ・ガー副社長の身柄を拘束した。8日には、かつてのSMiCのメンバーでFLCグループ副会長とBOS証券会長を務めるズン容疑者と、同証券のグエン・クイン・アイン社長を逮捕し、不正の全容解明へ精力的に捜査を進めている。いずれの容疑者も、クエット前会長の相場操縦などに協力した疑いが持たれている。」
「FLCはクエット前会長逮捕を受けた声明で、「会社は今回の事案に一切関与していない」と強調し、事業の運営や今後のビジネス戦略に影響はないと訴えた。」
そうはいっても、会社中枢部が株価操作、開示違反をやっていたとなると、ガバナンス崩壊状態であり、監査人も安心して監査意見は出せないでしょう。