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いずれも実務書というより、IFRS導入の背景や企業への影響などについての一般向けの解説本のようです。
最後の本では書名のとおりIFRSの企業経営への影響についてふれているそうです。
「・・・現行の日本基準と異なるIFRSの受け入れに際しては、当然に、その後の会計処理の変更を見込んでビジネスモデル自体の見直しが余儀なくされるものと思われる。とりわけ日本的経営の特徴ともされる株の持ち合いやM&Aによるのれんの問題など、企業利益に大きな影響をもたらす経営手法についての見直しは喫緊の課題となろう。・・・経営者の意識改革なくしては成功しないと強調されている。」
企業経営に影響がないとは言いませんが、少し誇張されていると思います。現行の日本基準でも、持ち合い株は時価評価されており、、また、M&Aはパーチェス法で処理されています。さらに、日本航空の再建問題でも課題となった退職給付についても、すでに積み立て状況の開示が行われています。IFRSが導入されるからはじめて経営課題になったというわけではなく、会計基準に関係なく、対応済みの企業もあれば、先送りにしている企業もあるというだけの話です。
八田教授は特集のまとめの部分で、内部統制との共通点についてふれています。
「多くのIFRS関連本が刊行される現状は、一時の内部統制ブームを彷彿とさせる。内部統制の場合、その構築の手法等については、それぞれの状況等に応じて各企業が自ら工夫し整備していくべきとされていたにもかかわらず、実際の現場では画一的なルールを求め右往左往した状況も報告され、少なからぬ混乱が見られた。」
八田教授ご自身が内部統制ブームの頂点に立っていたように思えるのですが・・・。
ところで、いずれ正式導入になれば、実務家は基準そのものを読まざるを得なくなります。できるだけ早くからなじんでいた方がいいかもしれません。
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