「クエストキャピタルマネージメント」という投資コンサルタント会社の取締役や関連する投資ファンド「AR2有限責任事業組合」の組合員らが、詐欺などの容疑で逮捕されたという記事。
典型的なポンジ・スキームだったようです。
「(警視庁)生活経済課によると、AR2は毎月3%の配当や、「利益を出し続ける」とする取引システムで投資家らを勧誘。平成21年9月~昨年2月にかけ、15都府県の約60人から約113億円を集めたとみられる。
クエスト社はAR2が集めた出資金を運用せず、取引システムも存在していなかったため、配当は昨年2月に完全に止まった。生活経済課は、集めた金は出資者への配当や、××容疑者の遊興費などに充てていたとみて裏付けを進める。」
金融庁の証券取引等監視委員会から検査結果が公表されていますが、手遅れだったようです。
「証券取引等監視委員会は昨年3月、クエスト社がAR2で無登録の組合員らに出資金を集めさせ対価を支払っており、金融商品取引法違反に当たるとした検査結果を公表。虚偽内容を記載した運用報告書を交付しているとした。」
投資詐欺 虚偽の運用報告書作成 配当金流用隠す(毎日)
「ク社は一部の投資者に毎月、市場の動向や運用の結果、利回りなどをまとめた報告書を送っていた。運用データをグラフにして示すなど本格的なものだったという。
しかし、同課が今年1月にク社を家宅捜索するなどして運用状況を確認したところ、AR2の出資金を運用するための銀行口座が存在しないことが判明。集めた出資金は他のファンドの配当金や遊興費に充てていたとみられる。同課はク社が虚偽の報告書を作成し、出資者に追加で投資させ、出資の解約を防ごうとしたとみている。」
多額の出資金だまし取った疑い 投資関連会社社長を逮捕(NHK)
クエストキャピタルマネージメント有限会社に対する検査結果について(2015年3月)(金融庁)
「当社は、自身を営業者とするAR1及びKLEMの各出資持分の取得勧誘を行っているところ、AR1及びKLEMはいずれも適格機関投資家からの出資を受けておらず、当該取得勧誘は金融商品取引法第63条第1項第1号に規定する特例業務の要件を充足していない。」
「当社は、AR2の出資金について、契約上定められた投資対象事業による運用をほとんど行っておらず、したがって、運用収益が発生していないため、契約上は分配を行わないものとされているにもかかわらず、AR2の組合員に対し、出資金を原資として、配当金を定期的に支払っているほか、準業務執行組合員等に対する金銭支払並びに他のファンドの組合員に対する配当金及び償還金に出資金を流用している。」
「当社は、AR2の一部の組合員に対し、運用収益が発生しているという虚偽の内容を記載した運用報告書を交付しているほか、契約上定められた投資対象事業により出資金を運用している旨の虚偽の説明を行っている。」
別のあらたな詐欺疑惑も...
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被害総額30億円 KKC山本一郎の言い訳と持論(デイリー新潮)
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