東芝テックが遅れていた2015年4~12月期の決算発表を行ったという記事。
「同社は1月下旬、退職給付債務の計算で間違いが発覚し、決算発表を2月3日から延期していた。」
「東芝テックは12年に米IBMからPOS事業を買収したが、昨年秋から取引先の米小売り大手などが投資を抑制。今後の販売が買収時の計画を下回る見通しになった。このため同事業の資産価値を見直し、15年4~9月期に約660億円の減損損失を計上した。」
会社のプレスリリース。過年度訂正が行われています。
決算短信等及び有価証券報告書等の訂正等に関するお知らせ(PDFファイル)
「当社は、平成28年1月27 日に当社が退職給付債務の計算を委託している外部の年金数理計算受託会社(以下「本件受託会社」といいます。)より、本件受託会社の事務過誤に起因して、当社の退職給付債務の計算結果に、 一部誤りがある旨報告を受けました。
これを受け、当社は、本件受託会社に当社の退職給付債務の再計算を依頼し、平成28年2月10 日にかかる再計算の結果を入手いたしました。かかる再計算の結果によれば、計算誤りは、第90期(平成27年3月期) 第1四半期から、退職給付に関する会計基準の変更に際して本件受託会社における事務過誤を原因として生じており、 同四半期の期首において退職給付債務が約16億円過小に計上されておりました。 かかる計算誤りには金額的な重要性が認められるため、過去に提出いたしました決算短信等及び有価証券報告書等に記載されている連結財務諸表及び財務諸表を訂正することといたしました。 なお、 当該訂正に際しては、 上記の退職給付債務に関する訂正に加え、 過去において重要性がないために訂正を行っていない誤謬についても併せて訂正しております。」
2015年3月期連結でみると、純資産ベースで約16億円の影響額となっています。(期は違いますが)プレスリリースでいっている退職給付債務過小計上額とほぼ同じです。(税効果は認識していない?)
これとは直接の関係はありませんが、後任監査人内定も最近発表しています。
公認会計士等の内定に関するお知らせ(PDFファイル)
東芝テック、減損処理で27年4~12月は赤字776億円(産経)
「同社は退職金の過少計上が発覚し、2月に予定した決算発表を延期していた。退職金の見積もりを委託した企業のミスで、親会社の東芝の不正会計問題とは関連がない。
再計算した結果、26年4~6月期以降の連結決算を修正。27年9月中間連結決算は、売上高を6億円引き上げ2648億円に、最終損失は740億円から改善して736億円にそれぞれ修正した。」
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