すでに当サイトでもふれていますが、オリンパスが海外金融機関に手を回して、監査法人からの照会について不完全な回答をさせていたという記事。
「第三者委によると、「飛ばし」に活用する買い取り資金の準備は98年9月、リヒテンシュタインにあるLGT銀行への預金から始まった。同社は、預金口座開設について、銀行や監査法人に対し「欧州での医療事業買収を水面下で進めるため、預金を担保に買収資金を調達する」と説明。その後もシンガポールの銀行や金融機関など計三つの海外金融機関で預金や国債の預け入れをした。
だが、こうした預金や国債を担保とした資金は実際には事業に使われず、海外のファンドに流れ、オリンパスが保有する含み損を抱える金融商品の買い取りに充てられていた。
当時、財務部門の管理をしていた山田秀雄前常勤監査役(66)は、監査法人の監査などによりこうした損失隠しのスキームが発覚することを懸念。財務担当の部下に対し「金融機関に連絡して『監査法人からの残高照会には担保などの照会に応じる必要がない』と伝えてほしい」と指示していたという。」
あやしいと感じたら、単に残高確認の一項目としてでなく、特別に、担保提供の有無を問い合わせる必要があるのかもしれません。まともな金融機関であれば、項目の省略はありうるとしても、明らかなうそは言わないと思いますが・・・。
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