会計ニュース・コレクター(小石川経理研究所)

余っていたはずの公認会計士がなぜ不足? 受験離れの背景に金融庁の失策も…(産経より)

余っていたはずの公認会計士がなぜ不足? 受験離れの背景に金融庁の失策も…

会計士不足を取り上げた一般紙の記事。目新しい情報はありませんが、その中で大手監査法人の採用状況について・・・

「大手監査法人の新日本、トーマツ、あずさの3法人は今年、いずれもほぼ計画通りの300人程度を確保。しかし、ある大手監査法人の中堅社員は「マネジャークラス、いわゆるベテランの流出が深刻で、新人だけで補うのは苦しい。若手が多くなり、人材の量はもちろんのこと、質の問題も大きい」と漏らす。監査法人を退職した会計士は、新たに会計事務所を立ち上げ、報酬の高いコンサルティング業務などをしているケースがあるという。

ある大手監査法人の人事担当者は「受験者の減少に歯止めが掛かっておらず、急に受験者を増やす方法もない」とし、近年は各大手監査法人や予備校が連携して大学などで会計学の魅力を伝える活動を地道に続けているという。

監査法人の中には会計士の業務を補佐するスタッフを臨時採用したり、最終試験に合格していなくても会計士を目指す人を採用したりして、人材を確保するために工夫を凝らしている。」

ベテランが流出というのは、数年前の大リストラの影響でしょう。次にリストラされる前に、別の道を確保しようと考えるのは当然といえます。

また、大手監査法人への提携ビッグ4の影響が増大するなかで、外資事務所的に大量採用、大量退職、残るのはごく一部だけという姿を理想とする幹部もいるのではないでしょうか。そういう考え方に迎合して、無理に合格者を増やす必要もないのでは・・・。

記事の中では青山学院大学の八田教授が、実務経験の要件を緩くしろみたいなことを言っていますが、大阪都構想と同じで、制度をいじればどうにかなるという発想はどうなのでしょうか。
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