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会計ニュース・コレクター(小石川経理研究所)

「インサイダー取引疑惑」 事件化のウラで“問われる市場の健全性”(現代ビジネスより)

コロナ治療薬めぐる「インサイダー取引疑惑」 事件化のウラで“問われる市場の健全性”

ジャスダック上場のテラのインサイダー事件とからめて、こういう会社が上場廃止にならないのはおかしいのではないかという記事。

前半では、会社の現況(「「ハコ企業」と呼ばれても仕方ない」)やコロナ治療薬開発をめぐる虚偽開示問題にふれています。

それではなぜテラは上場廃止にならないのか...

「筆者が指摘したいのは、これだけの「事件銘柄」となったテラを、東京証券取引所が今も上場廃止にせず証券市場での売買を認めていることだ。もちろん、上場廃止基準に抵触していない、という“理屈”はわからないではない。」

「証券市場にも「ハコ企業」の存続を願う勢力があり、生かすシステムになってしまっている。

昨年12月、テラは上場廃止の危機を迎えた。...東証は、10月29日、テラが四半期報告書の法定提出期限(21年11月15日)までに四半期報告書を提出できる見込みのない旨を開示したとして、「監理銘柄(確認中)」に指定し、「12月15日までに提出しなかった場合は上場廃止決定」と、通達した。

虚偽を含む提示開示などを理由に、10月22日、監査法人が辞任を申し出たのがその原因だ。短期間で引き受ける監査法人が現れるのは難しく、「提出不能で上場廃止は間違いない」と、思われた。

だが、11月11日、「会計監査人が選任された」と適時開示。12月13日、ギリギリで四半期報告書を提出、上場廃止は免れた「ハコ企業」を救済するシステムができあがってしまっている。また、時間が経過すれば、増資引き受けという形で“支援”する勢力も現れよう。それが、何十もの「ハコ企業」が市場に“浮遊”する理由だ。」

「「ハコ企業」を救済するシステム」と決めつけられては、テラの監査人を引き受けた監査法人に気の毒な感じもしますが、そういう面もあるのかもしれません。しかし、監査法人側からすれば、会社が不正を行った経営者を(少なくとも形式上は)追い出して、監査を受け入れる態勢ができていると判断できれば、監査契約を結ぶことを非難はできないでしょう。むしろ、監査法人が引き受けるかどうかを頼りにして決めるのではなく、取引所が自ら徹底的に不正を調査し、毅然とした態度で、上場廃止を宣告すればいいだけの話でしょう。
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