携帯電話向けコンテンツ配信のフォーサイド・ドット・コムの2006年12月期(1年2ヶ月の変則決算)の連結最終損益が606億円の赤字になったという記事。
この大赤字の原因の中で注目すべきなのは、連結子会社であるiTouch Holdings Ltd.に関係する損失です。この会社は、欧州を統括する持ち株会社として2005年7月に設立されていますが、今年2月に売却を決定し、2006年12月期は407億円の営業権減損損失(売却額を反映して計算しているものと思われる)を連結で計上する予定です。
つまり、投資後1年半で少なくとも400億円もの損失を出したことになります。ちなみに、フォーサイド・ドット・コムの資本の部(2005年10月期)は約700億円です(この年度に大きな増資を行っている)。結果としてゼロになったのれんの価値に対して1年半前に支払ったキャッシュはどこへ行ってしまったのでしょうか。
また、2005年10月期の会計方針を見ると、のれんについては海外の会計基準に基づき、償却していないようです。この点も(現行基準では認められるとはいえ)問題です。
特別損失の発生及び平成18 年12 月期業績見通しについて(PDFファイル)
子会社の株式譲渡に関するお知らせ(PDFファイル)
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