丸紅の偽造契約書を使った巨額詐欺事件で、逮捕された東証マザーズ上場「LTTバイオファーマ」の元社長が、同社の資金約2億5000万円を無断で引き出していたという記事。
上場企業がなぜこういう社長を迎え入れたのでしょうか。
リーマン投資話 当初から自転車操業 巨額詐欺の斎藤容疑者
事件の全体像はこちらの記事に出ています。リーマン・ブラザーズがだまされた時点で、他の出資者へ償還すべき資金が約270億円もあったそうです。
リーマンブラザーズに話が持ち込まれた経緯は以下のとおり。
「リーマン・ブラザーズ側でアスクレ社が絡む案件の担当者は、斎藤容疑者が外資系証券会社に勤務していたときの同僚だったという。担当者がリーマンに入社した直後の平成19年8月上旬、アスクレ社にあいさつに訪れ、斎藤容疑者からその場で出資を勧められた。・・・
投資話は急速に進み、同月半ばに開かれた会議では斎藤容疑者が丸紅社内の稟議書や丸紅副社長の印鑑証明などを手渡している。10月29日には第1回業務委託契約という形で契約が成立し、98億円の投資がなされた。」
他の報道によれば、別の外資系証券会社は、印鑑証明などの原本が提出されなかったため、取り引きしなかったそうです。100億円の投資をするのに、印鑑証明などを確かめなかったのでしょうか。
↓さらに詳しい記事
【疑惑の濁流】溶けた400億円 リーマン手玉に取った「ニセ丸紅」投資ビジネス
ここでも投資事業組合が登場しています。投資事業組合はスポンサー企業の子会社なのか---子会社や関連会社に該当すれば、連結範囲にも含められ(連結に入っていなくても開示はなされます)、関係が外部からも明確ですが、現行の扱いでは、スキーム次第で関係会社扱いしないこともあり得ます。それを逆手にとって、丸紅がスポンサーであるかのように仮装していたということになります。
1000億超集金か 「丸紅」舞台の架空投資詐欺で4人逮捕
最近の「不正経理」カテゴリーもっと見る
日本企業の会計不正、4年で倍増 「リモート監査」も一因か(ロイターより)

過年度の有価証券報告書等の訂正報告書の提出および 過年度の決算短信等の訂正に関するお知らせ(創建エース)ー2023年3月期売上高97%減額-
特別調査委員会からの調査報告書受領および今後の対応について(ペプチドリーム)ー不適切な試薬類の発注・持ち出しに元取締役副社長が関与ー
2025 年9月期半期報告書の提出未了及び当社株式の上場廃止の見込みに関するお知らせ (アルファクス・フード・システム)
過年度の連結財務諸表等の訂正事項に関するお知らせ「保有する暗号資産の評価および会計処理に訂正が必要」(フィスコ)
イオン3〜5月最終赤字65億円 本業好調も買収先の不適切会計巡り損失(日経より)
最近の記事
カテゴリー
バックナンバー
2000年
人気記事