ドイツの連結子会社が取引先との間で不適切な取引を行っていたと発表した日立工機(東証1部上場)の株価が急落したという記事。累計で売上高が約100億円、営業利益が約40億円水増しされていたそうです。
「発表資料によると、子会社元社長が業績をよく見せるために、販売先数社に売り上げを計上する一方、翌期以降にはその大半を買い戻す行為を行っていた。そのうちの1社である販売先と仕入先との間では架空の売り上げと架空の仕入取引を繰り返していたという。過去の決算を修正し、11年3月期の連結業績予想も修正する。」
買い戻し条件付きの売上ですから、実現しておらず、架空売上です。ひとつの取引先に対して架空の売上と仕入を繰り返していたというのも、かつてカネボウが売れ残り毛布在庫でやっていた「宇宙遊泳」取引に似ています。
金融庁が定めた3分の2基準で、内部統制評価の対象からこの子会社はもれていたのでしょうか。
当社連結子会社の不適切な取引および会計処理について(PDFファイル)
この子会社(HTE)の元社長が、「過大な営業投資による(HTE)の業績悪化を隠して業績を良く見せるため」にやったのだそうです。
「過年度の有価証券報告書、半期報告書および四半期報告書につきましては、再監査を経て、速やかに関東財務局に対して訂正報告書を提出する予定」とのことです。
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