傾奇魂 -かぶきだましい-

猫道一家の猫道が日常の諸々を斬る!

台本にないもの

2016-01-03 21:47:47 | ニュース!



こんにちは!ご無沙汰している猫道です。

2016年、始まりましたね。
今年もよろしくお願いします。

なんだか自分の中でいろんなことが「もう始まっている」ので
新年のほうが俺に追いついてきていない感じがしています。
不思議。このまま新年は置いていき、とっとと先に行こう。


  ◆  ◆  ◆  ◆  ◆


さて、今年もスポークンワーズのライブを続けるにあたって
書いておきたいことがあります。
お時間のある方は是非ご一読ください。


【台本にないものの価値】


自分がマイクを握って、人前に立ち、書いた言葉を喋っているのは
話芸において「本人にしか吐けない言葉が一番面白い」という仮説を
立てているからです。

噺家や力士だってそうだと思います。
他に漫才や総合格闘技だってあるのに座布団や土俵の上を選ぶからには
何か理由があるはずで、そこが大事な気がします。

俺の場合、マイクを握り始めたきっかけは、
ゼロ年代にラップのMCバトルを観たことでした。
初めて行ったバトルはUMB2006の東京予選@新宿LOFT。
MCバトルは、競技であり出し物であることが意識されながら
そこに無意識に「本人の出汁」というか、本音が吐き出される瞬間がある。
普段、社会生活を営んでいて「あ、この人は今本当のことを言っている」
と確信する瞬間って稀有だと思うのです。
そういった稀有な瞬間をたくさん観て、影響を受けました。

思っていることをただ吐くのではなくて、
言葉がリズムに乗って感情の昂りと共に外に出ることによって
自然と聴いている人は心を鷲掴みにされる。
MCバトルでは、その瞬間がいつやってくるのか
演者も観客もわからないところが面白かったです。
舞台に立つ以上、技巧はもちろん必要なのですが、
「準備や用意ができない部分」というのが一番ワクワクするというか。
18歳から28歳にかけて演劇ばかり作っていた自分は、
「台本にないもの」に価値を感じるのです。


  ◆  ◆  ◆  ◆  ◆


【黒歴史を宝石に】


で、もっとも身近な「台本にないもの」って何でしょう?
自分は「己の人生」だと思います。
「台本にない」というより、「計画通りいかない」と言ったほうがいいか(笑)。
理想の暮らし=台本とするならば、人生そんなにうまくいくはずがありません。
でも、それってネガティブなことではないのかもしれません。

何か思うように物事が進まない時期、絶望したこと、
人に話せないような後ろ暗い歴史は、
場合によっては宝石のように光を放つ可能性があります。

最近改めて「予測不可能な逆境をいかに楽しむか」が
スポークンワーズの醍醐味だと実感しています。
詩やラップのパフォーマンスは自分自身のドキュメンタリー映画を
ライブで上演するような行為ですから、監督になったつもりで
トラブルや不幸と冷静に向き合ってサーフするが吉。
活動休止中、プライベートでいろいろなことがあって
さらにその想いを強くしました。


  ◆  ◆  ◆  ◆  ◆


【テーマは最後に決まる】


年末にドキュメンタリー映画監督 想田和弘さんの講演会に参加した際、
取材対象に先入観を持たないようにするために「テーマは最後に決める」
という話を聴きました。
まだ撮ってもいないものに最初からテーマを設定するのはおかしい。
むしろ、撮り始めていくうちに、当初の予定が狂ってしまったり
想定外の方向に状況が流れた時こそ面白い絵が撮れるチャンスというわけです。
むしろテーマは最後に「決まる」ということ。

想定外の荒波は、本人にしか吐けない言葉を生む。
想田監督の理念をスポークンワーズに当てはめるとこうなるでしょうか。
これは近年の自分が活動する中で強く感じてきたことでした。
だから、想田監督の話を聴いていて、頷くことが多かったです。


  ◆  ◆  ◆  ◆  ◆


【ドキュメンタリストとの邂逅】


さて、ここで皆さんに俺が惚れ込んだドキュメンタリストをご紹介します。
成宮アイコさんといいます。

成宮さんは、月乃光司さんのクルー「こわれ者の祭典」のメンバーとして
これまでにも数々の朗読パフォーマンスを行ってきました。
その内容は、ポエトリースクリーミングというのに相応しいズル剥けな吐露。

…とよく知ったような紹介をしてしまいましたが
俺が彼女のことを知ったのはつい最近で、昨年10月17日でした。
夕方に出演イベントを控え、自宅でブランチを食べつつSNSを眺めていると
以下の動画を見つけました。








このライブ動画を観てグッときました。

聴き入ってしまう「本人にしか吐けない言葉」の数々があったからだと思います。
自分の周りにいる詩人やラッパーとは少し異色のシンプルで力強いバイブス。
どんな人なのか大変気になり、Twitterアカウントをフォローしました。

それから2ヶ月もしないうちに、「お互いのライブが観たいからツーマンをやる」
という面白い流れに(自然に)なり、今日に至ります。
つまり、まだお互いのライブを観たことがない状態(笑)。

俺は彼女がどんな人なのか十分にわかっていないので、
言葉で説明するのは敢えてやめておきます。
一つだけ言えるのは、この記事の最後に成宮アイコが出てきたのは必然です。
ちょうど興味関心のあるものを突き詰めていたら、出会うべくして出会っちゃった。

さて、すごく長い前置きになりましたが、ライブ告知であります!


「不健全コンテンツ」として最近ブログやライブ動画を削除された
という成宮アイコ。
ここ数年は不健全な経歴との葛藤をパフォーマンスにしている猫道。
この二人でソロアクト・トーク・コラボをがっつり演ります。




私たちのドキュメンタリーの中に、皆さんのドキュメンタリーを
重ねることができる瞬間もあるはず。

年明けとともに前売予約がスタートしました☆
是非来てねー!!!!!!!!!!










2016.2.14(SUN)

猫道(猫道一家)+成宮アイコ ツーマンライブ
不健全なあなたの
ドキュメンタリー

@三鷹 おんがくのじかん
http://ongakunojikan.com/

OPEN 18:30 START 19:00

CHARGE
ADV ¥1500+D ご予約はこちらをクリック!
DOOR ¥2000+D

LIVE
成宮アイコ(こわれ者の祭典)
猫道(猫道一家)



★ソロライブ・コラボ・トーク有!

★会場「おんがくのじかん」はJR三鷹駅より徒歩 約8分です。


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