猫の繁殖制限の理由

2015-05-30 23:59:45 | 日記
タイニータイニーでは子猫を迎えて頂くオーナー様には適齢期に去勢・避妊手術をお願いしております(子犬は特に繁殖制限は設けておりません)。※知り合いのブリーダー様のみ親猫としてお譲りしています。


たまに何故子供を産ませてはいけないのですか?と聞かれるのですが^ ^
理由としては、現在主にブリーディングしているスコティッシュフォールドは遺伝性疾患などが多く繁殖にはある程度の知識が必要なことや、まだ猫の純血種が犬ほど認知されておらず形が崩れやすいことなどがあります。

スコティッシュフォールドや最近ブリーディングを始めたエキゾチックショートヘアなどは骨軟骨異形成によってその特徴的な形が出来上がっています(スコティッシュは軟骨異形成、エキゾチックは軟骨形成不全です)
あの可愛い折れ耳は耳の軟骨が不完全だからこそ出来るもの
折れ耳のスコちゃんが骨瘤(遺伝性骨形成異常症)になってしまうのは耳だけでなく、他の軟骨にも不具合が出ているからなのです。
スコティッシュは人気がありますし、ブリーダーさんも多いですが、スコティッシュをブリーディングすることは遺伝病の猫を自ら作り出すことになるのでは?と悩んだこともありますが、私はスコが大好きですし、見た目、性格ともにコンパニオンアニマルとしてとても優れていると思っております(初めてスコを飼われた方から猫がこんなに可愛いと思わなかった!と言って頂けるのは本当に嬉しいことです)
ですから、骨瘤が出る確率を最大限下げる努力をして(100%とはいきませんが、今まで親の世代も含めて重篤な症状が出た子はおりません)ブリーディングしています。
もちろんスコティッシュのスタンダードは折れ耳ですし、ショーなどでは折れれば折れる程、小さければ小さい程良いとされていますが、ジャッジの方は同時に尻尾のしなやかさや、関節の触診も行います。
ブリーダーとしてスタンダードに沿った猫を作りたいという気持ちはありますが、それで折れ耳同士の交配(産まれる子は全員折れ耳になりますが、骨瘤の発症率は高くなります)に走ろうとは思いません。可愛い我が子が苦しい思いをするのは一番嫌ですから>_<
今は骨瘤などもスコを飼う方は知っている方が多く、立ち耳も人気があるのでそれは嬉しいことです

2つ目の理由になりますが、日本ではまだ多くの野良ちゃん(外猫ちゃんもいると思いますが)がいますよね。野良犬は狂犬病予防法によりかなりの数が減りましたが、猫はそういった法律はなく春先になると子猫を連れた母猫を見かけることも多いと思います。
なので、猫は拾ってきたり保護されたりして飼い始める方も多く(もちろん否定しているわけではありません)、純血種が犬ほど普及していません。
例えば、犬はあまり犬種を知らない方でもトイプーやチワワ、ダックスなどメジャーな犬種の違いが分かる方は多いと思うのですが、猫は好きな方でないとなかなか知らない方が多いです。
もともと幾つかの猫種が組み合わされて作られていたり、異種交配が認められている猫種も多いので、しっかりとスタンダードを理解したブリーダーが繁殖させるのが良いと思っています。

犬は一般の方でもドッグショーに出られたりする方も多く、そうなると繁殖する機会もあると思いますので繁殖制限はしておりません。
が、くれぐれも安易な繁殖はしないでくださいね(>人<;)

今回は少し真面目なお話になりました
最後まで読んで頂きありがとうございますm(_ _)m

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