*** june typhoon tokyo ***

#StayHome ~ My impressive “stay” song in the title


 タイトルに「Stay」が入る楽曲10選。

 コロナウィルス感染拡大を防ぐため、不要不急の外出は控えるとの勧告がなされている今日この頃。SNS上でも「#StayHome」「#うちで過ごそう」などのタグをつけて、“とにかく家にいることが大事“と促している。スポーツやライヴなどのエンタテインメントが軒並み休止を余儀なくされ、外出が憚られてストレスも蓄積されやすい環境のなか、さまざまな形で「室内で過ごしながらも楽しめる」アイディアが図られている。

 個人的には、外出出来ないストレスが吹き飛び、時間を忘れるほど没頭してしまうような、“これぞ!”というアイディアは浮かばない現状が続くが、多くの人たちが「#StayHome」とメッセージを促しているのにあやかって、“Stay”が曲名に入っている楽曲を思い浮かべてみたところ、意外と10曲以上はスッと思い浮かべられたので、これを記事にしてしまおうと思った次第。

 もちろん、懸命に考え、調べたりすれば、“Stay”が入っている楽曲は限りなく見つかるだろうが、思い入れがない楽曲をピックアップしても面白くないので、あくまでたまたまこのタイミングで思い浮かべた10曲とした。それゆえ、セレクトに意図はあまりないので、その点はご容赦を。

 それでは、“STAY”がタイトルに入った10曲を列挙していこう。

◇◇◇

■ 杏里 / Stay by me

 1983年の杏里の6thアルバム『Timely!!』に収録。「CAT'S EYE」「悲しみがとまらない I CAN'T STOP THE LONELINESS」という2大シングル・ヒットに耳目を集めがちだが、佳曲が多かったのが『Timely!!』。メディアではAORやらシティポップ・ブームの再来との声も聞こえるので(個人的にはほとんどそういう実感はないが)、角松敏生制作の同アルバム曲群はなかなか刺さるのではないか、とも思う。「STAY BY ME」はメランコリックなメロディラインもいいのだが、哀愁も漂う情熱的なバックコーラス(EVEだったか?)がツボ。


■ Eighth Wonder / Stay With Me



 英ポップ・バンド、エイス・ワンダーの1985年のデビュー曲。パッツィ・ケンジットと兄ジェイミーのバンド“スパイス”をヴァージョンアップさせた形でデビューし、本国よりイタリアや日本などでヒット。当時、フジテレビのキャンペーンソングとしてCMで頻繁に流れていた(多くはイントロの部分だったが)ので、パッツィのルックスとともに人気の要因に。同曲とノエビアのCMソングになった「浮気なテディ・ボーイ」(この邦題のセンスといったら……原題:When The Phone Stops Ringing)が人気だったが、日本限定アルバム『ブリリアント・ドリームス』のなかでは「ウィル・ユー・リメンバー」(Will You Remember)を好んで聴いた記憶が。


■ Eternal / Stay



 登場当初は90年代女性R&BグループのUK代表格になるかと思われたエターナルの1983年のデビュー・シングル。当時はまだ白人のルイーズ・ナーディングも在籍した4人組で、日本でもヒットしたものの、SWV、TLCら米フィメールR&Bグループや、94年に登場したスパイス・ガールズの波に呑まれてしまったような印象(それでも3人組になってから「パワー・オブ・ア・ウーマン」などをヒットさせたが)。メロディラインやコーラスワーク含め、個人的には米フィメールR&Bグループ勢に引けを取らず、好んで聴いていたと思う。


■ Suchmos / STAY TUNE



 “Mで待ってるやつ もう good night”でおなじみ(?)の、ルイ・アームストロングの愛称をバンド名に拝借した6人組、Suchmos(サチモス)の2016年の楽曲。アシッド・ジャズやヒップホップなどのブラック・ミュージックに影響を受けた……という売り文句だったが、バンド全体の楽曲としては、そう直球に黒系という訳でもない印象。「STAY TUNE」に限ってみると、そう言えるのかもしれないが。個人的には、この曲を聴いた際には、ブラックというよりソウル・ポップ/ロック寄りに感じたこともあって、ヴォーカルの性差はあれど、ICEの2010年代的解釈と捉えたような記憶が。もちろん、グルーヴはしっかりと通底。


■ Stevie Wonder / Stay Gold

 

 「Stay Gold」というタイトルは洋邦問わず数多くあるが(宇多田ヒカル、ZIGGY、浜田麻里……SOUL'd OUTもあったか)、ここはやっぱりスティーヴィーの曲を。映画『アウトサイダー』の主題歌として書かれた1983年の曲で、スティーヴィーは歌詞と歌を担当(作曲はカーマイン・コッポラ)。映画は当時フランシス・フォード・コッポラ監督作品ながらそれほど評価されなかったようだが、スティーヴィーが歌う主題歌は好まれた模様。スティーヴィーが歌うと名曲に聴こえるというバイアスがかかっている気もするが。青春ソウルポップスとしてはピッタリ。


■ Zedd, Alessia Cara / Stay

 EDMの貴公子のゼッドとのちにグラミー賞最優秀新人賞を受賞するアレッシア・カーラとのコラボレーションによる2017年の楽曲。ダンス/エレクトロニック・シーンにガッツリと首を突っ込んでいる訳ではなくとも、良く耳にした印象が強い。全米レコード協会が2017年最高のダンストラックに選定したくらいだから、それも当然か。ややドライな空気も感じるエスニックなトラックから、エフェクトを効かせたヴォーカルとタメを作って刻んだフックへの展開がクセになる。音数を増やさない代わりに、チッチッチッという秒針が刻む音を汲み込んで、緩さを抑えるという仕掛けも美味。


■ 林田健司 / STAY



 林田健司フリークとしては“STAY”と聞けば挙げずにいられないところ。岡村靖幸の“和製プリンス”に対して局地的瞬間最大風速的に“和製プリンス”とも称された林田の1997年のシングル曲で、宇宙船内にいる大きな犬が映った短冊CDのジャケットが印象的だった。デビュー曲「SHERRY」以降、シングル・タイトル曲ではあまりゆったりとした楽曲をリリースしないなかでのミディアム・バラード。ファンキーな楽曲イメージが先行している林田が、そのメロディメイカーの才を発揮したメロウ・ソウルといっていいだろう。いまだに林田のバラードでの最高峰という認識。


■ Bee Gees / Stayin' Alive



 実はそれほどビー・ジーズは聴いてこなかったのだが、この曲は別格。映画『サタデー・ナイト・フィーバー』のサウンドトラックからの2枚目のシングルとして、1977年にリリース。後追いではあるが、周囲とは異なり、ダンスクラシックスやディスコ、ユーロビートとダンス系の楽曲を好み始めた時分に、ひっきりなしに耳に流れてきた思い出が。ループするトラックと荒野を思わせるやや乾いたエスニックな曲風に男声のハイトーン・ヴォーカルという組み合わせが絶妙。どちらかというと(MV含め)午後のイメージなのに、ミラーボールの下でもマッチするから不思議だ。


■ L'Arc~en~Ciel / STAY AWAY



 個人的嗜好として、一時期洋楽チャートを追っていた時を除き、ロックを進んで聴かなくなっていったゆえ(なので、同世代で多くが通っているはずのヘヴィメタルやBOØWYあたりは正直よく分からない)、ロック・バンドは未知なものが多いが、ラルクはいくつか知っている曲もあり、「HONEY」「HEAVEN'S DRIVE」「STAY AWAY」はCDを購入した覚えがある(奇しくもこの3曲は『紅白歌合戦』出場時に演奏した楽曲でもある)。ドライヴしたキャッチーな作風とベースが効いて、耳なじみ良かったのかも。あと、よくカラオケで歌わされた記憶が(苦笑)。


■ Joe / Let's Stay Home Tonight



 マイ・フェイヴァリットの一人、ジョー(ジョー・ルイス・トーマス)の「スタッター」に続く、2001年のシングル・タイトル曲で、4thアルバム『ベター・デイズ』に収録。全米1位となったストリート感ある「スタッター」とは一転、スムース&アダルトなミディアムR&Bに寄せたことでチャートアクションは思ったほど伸びなかったものの(全米68位)、ネオソウルも帯びたやスムース&メロウなグルーヴには、上質なR&Bの要素がたっぷりと注ぎ込まれていて、まさにエレガント&セクシーといった表現がピッタリ。感情を込め過ぎず、しかしながら内なるパッションに溢れたヴォーカルも大好物。

◇◇◇
 
 思いついたまま10曲を挙げてみたが(順不同)、それぞれに好きなアーティストやジャンルの“STAY”関連曲があると思うので、これを機に自分なりの“マイ・フェイヴァリット・ステイ・ソング”を探してみるのもいいかもしれない。

 ジョーの「レッツ・ステイ・ホーム・トゥナイト」の意味する“今夜、家にいなよ”はラヴリーなアプローチになり、やや意味合いが異なるが、コロナウィルスがまだ収束が見えない現在においては、急を要する以外は、是非“Let's Stay Home(Tonight)”の意識を持って、罹患せず、感染させず、無事に過ごせるように努めよう。







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