京田辺市「個別指導塾 時習館」代表の日記

合格体験記は高校受験の勉強に役立つか

中学3年生は、夏に部活を引退してから、すでに受験勉強を頑張っている
という人も多いと思います。
そして、京都の場合は、8月後半から高校の学校説明会が増えてくるので
ここ最近になって過去問を手にしたり、合格体験を読んだり話を聞いたり
という機会が増えた人も多いでしょう。

では、その合格体験記はどれぐらい役に立つのか。書いてあることをその
まま受け入れてよいかどうかを項目に分け参考例とともに考えてみました。

OK モチベーションアップにつながるもの
  ・決意を新たにするために志望校の正門まで行って合格を誓った。
  ・机の前に志望校合格の貼り紙をした。
OK 学習がはかどるような勉強全般に共通するもの
  ・タイマーで時間を測ることで、集中して勉強ができた。
  ・書いて勉強するときはボールペンを使いインクが減るのを楽しんだ。
OK 部分的な勉強法
  ・単語を覚えるときは音読することで暗記できた。
  ・歴史では、経済史や農業史など項目別の年表をつくると頭に入った。
NG 勉強する内容や時期に関するもの
  ・過去問は◯月ごろから取り組んだ。
   → 人それぞれ勉強の段階があり、志望校のレベルに対して現時点の
     実力にも差があるので、誰にでも当てはまるものではない。
  ・◯◯という教材を勉強した。
   → 自分が今その教材に取り組むべき段階にあるかどうか、また、
     その教材のボリュームが他の科目の勉強に影響しないかなど、
     各自の状況によってやるべきかどうかは異なる。

NG項目は必ずしもダメというものではありませんが、自分の現状と課題を
把握し今後の学習計画がしっかりしている人でなければ、書いてあることを
そのままそっくり実行するのは危険が伴います。十分な実力がついていない
時期に過去問演習をして自信をなくすこともありますし、基礎がしっかりと
していない時期に難しめの教材に取り組むと、モチベーションを下げたり、
必要以上に時間がかかってしまうことがあります。

さらに、同じ体験談でも、身近な人の合格体験談は影響力MAXです。しかし、
やはり勉強法については、絶対に鵜呑みにしてはいけません。
その先輩とは志望校は同じでも、得意科目も不得意科目も現時点での実力も
内申点もこれまでの学習のすすめ方も性格も、何かも違いますから同じ時期に
同じことをしていいとは限りません。
また、よほど事細かに書かれている体験記でなければ、全ての学習内容は書か
れていませんから、自分と状況の違う人の話を断片的に真似ても成功するとは
思えません。

合格体験には、すぐ実行できるような役立つことがたくさん書いてあります。
しかし、学習内容については、自分の学習状況をよく考えた上で計画に盛り
込むのはよいですが、話を聞いて無条件に実行するのはよくないですね。
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