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MANGA 英に旋風 大英博物館と浦沢氏個展 同時に開催

2019-06-20 02:04:35 | Weblog
日本マンガ界の巨匠、浦沢直樹氏(59)の英国初となる個展が今月、ロンドンで始まった。浦沢氏は英国を「マンガ不毛の地」と称し「偏見を突き崩したい」と意気込む。五月からは大英博物館で「マンガ展」が開かれている。英メディアの一部は「大英博物館でマンガとはばかげている」と批判するが、展示は盛況。この夏、英国でマンガ革命が起こるかもしれない。 (ロンドン・沢田千秋)

 浦沢氏の個展は「This is MANGA」と題され、日本の魅力を伝える施設ジャパン・ハウスで開かれている。マンガ週刊誌に掲載された一話分の原画を丸ごと見られるなど、原稿約四百ページが展示されている。中でも、ドイツ在住の日本人医師が主役のミステリー「MONSTER」や、約三十年前に連載が始まったSAS(英国特殊部隊)出身で考古学者の保険調査員を描く「MASTERキートン」は、欧州各国が舞台で、英国外の国々では人気が高い。

個展を前に、浦沢氏は「英国は世界でも一番マンガが読まれていないマンガ不毛の地。まずマンガを知ってもらう」と話していた。

 確かに、マンガ人気の高いフランスと比べると、二〇一八年、英国の売り上げが約八十八万冊に対し、フランスは約千六百七十万冊で二十倍近い。

 パリにはマンガ専門店もある。その中の一つ「Komikku(コミック)」では、日本のマンガを中心に週二百冊近く売れるという。店員のキム・ゾルドンさん(26)は「浦沢直樹はとても人気で、みな、彼の作品なら内容を見なくても質が高いと判断して買っていく」と太鼓判を押す。

 英国でも、マンガの人気は少しずつ高まっている。大英博物館のマンガ展は開始から三週間で三万人以上が訪れ、時間指定のチケットはほぼ毎日売り切れる。

 展示は、同館で最も権威ある「セインズベリー・エキシビション・ギャラリー」に、「鉄腕アトム」「スラムダンク」「進撃の巨人」など人気作品約七十タイトルを並べ、マンガの歴史や日本社会での位置付け、絵と文字を使った無限の表現能力を解説している。

 だが、マンガ展への反発は少なくなかった。英紙ガーディアンでは、美術評論家が「展示室には巨大なエジプトの像や壮麗なアッシリアの宮殿があった。なぜコミックで満たすのか。退屈でばかげている。私たちは、いつでも手に入るものではなく、芸術的、歴史的驚嘆のために博物館へ行くのだ」と徹底的に批判した。

 マンガ展を手掛けるニコル・ルーマニエール学芸員は、批判に対し、広島の原爆を扱った作品を例に挙げ、「主人公の目を通して描かれる作中、被爆で失明する時、コマが真っ白になった。この痛みは、マンガでしか表せない」と主張。

 「マンガは芸術であり、文化であり、この展示は世界のためでもある。大英博物館は上流階級だけでなく、貧しい人も含めた全ての文化を紹介する。マンガはここにふさわしい」と反論する。

 浦沢氏は「英国には小説と、シェークスピアなどの戯曲の歴史があるので、絵物語に対して偏見があるかもしれない」とみる。その上で「偏見は突き崩さないといけない。古い伝統に固執すれば間違ったスタンスをつくる。だから、既存のものを打破しようと、この国でビートルズやセックス・ピストルズが生まれたんだと思う。若者たちには、その土壌がある」と期待する。

 MASTERキートンには「愚かな行為が人間の性だとしたら、それを学び、克服することが人間の使命」というセリフがある。当時から三十年がたち、作品の舞台となった欧州では、先の大戦以来再び国家主義が台頭している。

 「国家主義的な古くさい価値観が出てくるのは、今の文化がおもしろくないからかもしれない」と、浦沢氏は言う。「国境を超えて若者が手を結ぶ文化が必要。ロックミュージックやマンガのようなおもしろい、かっこいい文化。若者がおもしろい文化を創り、そんなくだらない国境なんて全部つぶそうよという感覚が大事じゃないか」。マンガがその一翼を担う日が来るかもしれない。

谷口ジロー先生の原画も少し出ています

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