今日は、久しぶりにN響#1953定期公演の模様を、FMラジオで聞いてます。
プログラムは、
- ブリテン:歌劇「ピーター・グライムズ」~4つの海の間奏曲Op.33a
- バーバー:ヴァイオリン協奏曲Op.14
- エルガー:変奏曲「謎」Op.36
当初のパーヴォ・ヤルヴィの指揮、ヒラリー・ハーンのヴァイオリンから変更になりましたが、尾高さん十八番のイギリスものなので、これは聞き逃せません。
1曲目。ブリテン(1913-1976)の4つの海の間奏曲。歌劇「ピーター・グライムズ」の中にある6つの間奏曲から4つを選んで編成された作品です。第1曲「夜明け」、第2曲「日曜の朝」、第3曲「月の光」、第4曲「嵐」からなっています。リハーサルで尾高さんはかなり細かい指示を出していたようで、4曲それぞれの曲想が映像として伝わってきた気がします。
2曲目。バーバー(1910-1981)のヴァイオリン協奏曲。
ヴァイオリンの金川真弓さんは、ドイツ生まれ。4歳の時日本でヴァイオリンを始め、その後ニューヨーク、ロサンゼルスを経て、現在ベルリンを拠点に活動しています。同地のハンス・アイスラー音楽大学でコリヤ・ブラッハーに師事。名倉淑子、川崎雅夫、ロバート・リプセットにも学ぶ。2018年、ロン・ティボー・クレスパン国際音楽コンクールで第2位入賞および最優秀協奏曲賞を受賞。さらに翌年、チャイコフスキー国際コンクールで第4位となる。これまでにハンヌ・リントゥ、ユーリ・シモノフ、パスカル・ロフェ、ヒュー・ウルフなどの指揮者、マリインスキー劇場管弦楽団、ドイツ・カンマーフィルハーモニー管弦楽団、フィンランド放送交響楽団、ベルギー国立管弦楽団などと共演しています。
旋律主体の前半2楽章では歌を歌うように華麗に演奏し、第3楽章での技巧的な楽章では激しく煽り立てるような演奏を披露していたのが印象的でした。
アンコールは、黒人霊歌のDeep River。
休憩後の3曲目。エルガー(1857-1934)のエニグマ変奏曲Op.36。主題と14の変奏曲からなっていますが、それぞれの変奏の表情の使い分けが実に素晴らしい。さすがに尾高さんお得意の作品という感じです。第9変奏「ニムロッド」は、この作品の中心となる部分で、荘厳な響きを見事に披露してくれました。