JE1TNL Ham Radio日記

アマチュア無線局JE1TNLの運用日記(愚痴、独り言)です。

5/28 久しぶりの更新・・・精密基準発振器完成

2015-05-28 21:46:56 | 自作・工作関連
ものすごく久しぶりの更新。
2m EMEは昨年のPZ(Suriname)を落として、張り詰めていた糸が切れたというか、かなりモチベーション低下。
ただ欲を出さなければ旨くいくのかその後はVP8以外は順調にクリアして現在2m DXCCは142wkd. / 138cfm.


さて以前からやろうと思っていた10MHz精密基準発振器がほぼ完成。
基礎実験を含めて約半年。そもそもはEMEで使うIC-910の基準発振器の精密化を目的にしていました。


最初は秋月の600円ほどの12.8MHzVCTCXOを同じく秋月の「GPS世界時計」にFLLロックする実験から始めましたが、
PICマイコンによるのコントロールプログラムや表示プログラムがエスカレートして発振器もDOCXOのMV89Aにグレードアップ。
最後は発振器はルビジウム発振器のLPRO-101(DATUM)を使うまでになりました。

当初はこんな感じでVCTCXOを自作オーブンでコントロールして0.1Hzの精度まで出せれば上出来だと思っていましたが、人間欲が出るもので・・・
GPSパルスをタイムベースにする周波数カウンタ等もも自作しました。

DOCXO(MV89A)は10MHzに対して0.001Hzオーダー(0.0001ppm=0.1ppb)、ルビジウム発振器(LPRO-101)に至っては0.0001Hz(0.01ppb)まで追い込むことが出来ました。
(あくまでもGPSの1ppsが基準ですが。)

両発振器とも10MHz正弦波出力で制御電圧は共に0~5V。ほぼ同じ制御プログラムが使えます。
制御電圧は24ビットDACですが16ビット程度で十分だったと思われます(笑)

IC-910の基準発振は30.2MHzですが、先輩 2m EMEerのJR3REX坪井OMやマキ電機のPLL方式を採用しました。
要は作り上げた10MHz基準発振器にPLLで同期させるわけです。
ただ、30.2MHzのVCXOは特注でもしない限り入手は簡単ではありません。

私はICOMオプションの基準発振器CR-293にバリキャップを取り付けてVCXO化して使用しています。

PLLは30.2MHz/10MHzをそれぞれ302分周、100分周して100KHzを74HC4046で位相比較(PC1out=XOR)、PLLロックしています。
30.2MHzの基準発振出力は実際にIC-910の元々の基準発振水晶(CR-452)のところに外部から注入してサービスマニュアル通りにUX910(1.2Gユニット)に繫ぐコネクタのところ(IC910下蓋を外したときに、おへそのように見えるコネクタ接続部位)で-10dbm程度になるように調整しました。

最後に簡易ブロック図