ビジネス書の要諦

「厳選されたビジネス書の名著を1分で読み返し復習する。繰り返し繰り返し日々読み返すことで自分のものにする」

失敗の本質 (野中郁次郎他)

2012年12月09日 01時17分03秒 | ビジネス書
失敗の本質
1984年:野中郁次郎他

①作戦目的が曖昧:
 ミッドウエー海戦にて『米国機動部隊の殲滅』『ミッドウエー上陸』という2つの目的が混在した。

②短期決戦志向:
 奇襲による短期決戦。長期的見通しを欠いた。

③経験の積上げによる戦略策定:
 状況ごとに場当たり的に対応し、その結果を積上げる帰納法的思考方式。

④作戦代替案の幅の狭さ:
 『作戦要務令』などの綱令が聖典化し、作戦発想力の貧困化、思考が硬直化。

⑤軍事技術体系がアンバランス(一点豪華主義):
 ゼロ戦、大和など世界一流水準。歩兵は38式歩兵銃。

⑥間柄を中心とする組織の意思決定:
 人間と人間の関係が最も価値があるという日本的集団主義に立脚した意思決定。

⑦組織が統合的でない(一貫性・整合性に欠く):
 陸海バラバラでガ島では陸海の思惑の違いが多大な犠牲。

⑧失敗事例の分析や改善策の探求を軽視:
 失敗した戦法や戦術を科学的に分析し、それを他にも展開するという姿勢が決定的に欠如。

⑨結果よりもやる気や声のでかさを重視する評価制度:
 インパールで更迭された牟田口司令官が陸軍士官学校長に任命