YAMAHA EX5 修理

ヤフオクで落札して、2週間ほど前にうちにやって来た、『YAMAHA』の「EX5」。

合間で、少しずつ動作チェックをしていたら、色々と問題が発覚。
と言うか、うちに来て以降、直後には無かった変な挙動を起こし始めた...。

うちに来た段階で、スイッチ類の半分以上が反応悪く、強く押し込むと反応する。
ジョグ・ダイヤルは、グラついて取れそうな勢い...。

そんな中、暫く普通に弾いていると、真ん中辺りの「B♭」の鍵盤が音が出なくなった...。
「おい！来て直ぐ壊れるな！」とツッコミを入れた。

鍵盤の感触は変わらないので、内部の接触が悪くなったのかと考え、とりあえず裏蓋を開ける。
ついでに、「内蔵バッテリー交換」のメッセージが出ていたので、ボタン電池を交換。

見た感じ、問題の鍵盤の動作や基盤に問題が有りそうには見えない。
裏蓋を閉じて、元の状態で弾いてみたが、やはり「B♭」の鍵盤の音が出ない。
頭に来たので、思いっきりその鍵盤を叩いてやった。
そしたら、復活した...。
なんやそれ...。

しかし、ここから大きな問題が発生する。

「内蔵バッテリー交換」を交換したのが原因かは判らないが、複数のスイッチの挙動が完全におかしくなった...。
オクターブのアップ、ダウンのスイッチを押すと、音源のモードが変わったり、他のスイッチも全然違うスイッチの動きをしたり、反応しなかったり...。
挙句の果てに、鍵盤の左下7個くらいが、音が出なかったり、出ても最大ヴェロシティーと思われる、とんでもない音量で発音される...。

これは、とんでもないジャンクを手に入れてしまったなと、頭を抱えた。

一旦、メンテを保留し、暫く放置。
その間、同じ機種を持っている同業の後輩に色々と相談。



数日後、再び電源を入れたら、スイッチ類の変な挙動は直っていた...。
原因は不明だが、内蔵バッテリーを交換した際に、内部が電気的におかしくなったが、暫くして安定して元に戻ったのかもしれない...。
そして、イカれた7個くらいの鍵盤だが、一番下の「E」の鍵盤以外は、普通の挙動に戻った。

こう言う、いきなり壊れて、勝手にいきなり直るのが一番困る。
原因追求ができない。

とは言え、直面している大きな問題は、一番下の「E」の鍵盤の挙動だけ。
音が出なかったり、出ても最大ヴェロシティー！

再び裏蓋を開けてみた。



なんと、他の鍵盤とは違った状況を確認。
金属パーツの位置が明らかに一箇所だけおかしい。
本来の可動域から飛び出した様な状態。
しかも、そのパーツの周りを取り囲む、黒いプラのパーツが割れて、今にも取れそうになっている...。

うちに来た段階で、裏蓋のネジが足りないなど、過去に蓋を開けた形跡が有った。
もしかすると、前オーナーが蓋を開けた時に、ここのパーツを破損させたのかもしれない。
しかし、こんな場所、破損する様な場所でもない。
ここの基盤に問題が起きて、取り外した際に落下させたとか、思いっきりこの基盤に何かを落下させてしまったとか、しか考えられない。

まずは、金属パーツを本来の可動域にはめ込んで戻した。
そして、破損した黒いパーツを、瞬間接着剤で元の状態に近い形に戻した。



裏蓋を戻し、電源を入れ、鍵盤の反応を確認する。

なんと、元通りになった。

とりあえず、隣接する6個の鍵盤も、現状は問題無く動作している。
スイッチ類の変な挙動も大丈夫そうだ。

暫くは、また変な症状が出ないか様子を見ないといけないだろうな。

いずれ、スイッチ類の全面的なメンテと、ジョグ・ダイヤルの修理もしないとだな...。

やはり、個人売買の楽器は、かなり覚悟を持って買わないといけないな。