通訳のひとりごと

フリー通訳のフリーな日記

通訳料の不思議

2009年03月28日 | Weblog
私のようなフリー通訳の場合、報酬は日給でいくらというのがよくある
パターンです。もちろん、半日いくらだったり8時間以上の労働の場合
超過料金が支払われるというケースもありますが…。

でも、その日給じたい相場があってないようなもの。
最近、通訳の報酬というのは「何を通訳するか」じゃなく、
「誰に通訳するか」で大部分が決まるのではと思うことがしばしばです。

それを如実に実感したのが、昨年スペイン国王夫妻が訪日された時に
天皇皇后両陛下主催の昼食会に通訳として呼ばれたときです。

もちろん、粗相があってはならない緊張した現場ではありましたが、
技術用語が飛び交うような難しい通訳内容ではなく、和やかな御昼食の
会話。

でも、その1時間ばかりのお仕事でいただいた報酬は、かるく日給を
上回るものでした。

一方では、朝から紛糾した協議を通訳し、お昼もビジネスランチで
通訳しどおし、午後もみっちり通訳してヘトヘトになって、
「えっ?これだけ?」の日給の時もありで、本当に不思議な世界です。

ま、ごちゃごちゃ考えずに、平均すればトントンと仕事に専念するのが
一番なのでしょう。