百姓修業中。

山里に受け継がれてきた人々の営みと思い、大切なものを受け継いでいくために…
熊野の山里・色川を拠点に試行錯誤中です。

あっというまに…

2008-09-20 22:47:12 | Weblog
月日は過ぎ、仔犬は成長する。。
一見したとこまだ「仔犬」、でもこうして写真並べてみると、だいぶオトナになったことを実感。

さて 最近のお仕事は、稲刈り・脱穀をしたり、秋冬野菜の準備をしたり。
学生さんの出入りが多いので、その段取りをしたり。
詳細は記事を改めて、ということにしますが
おもに大学生を対象とした「むらの教科書づくり」プロジェクトが進行中。
その他 個人的に農業体験に来てくれる学生さんも。

「(色川には限らずとも)田舎で百姓として生きるつもりのある(若い)人」
を対象に、昨年春立ち上がった百姓養成塾ですが、
それだけじゃあ、日本の人口に占める絶対数が少なすぎる。
全国各地でむらが消え、大切なものが途絶え忘れ去られようとしている
圧倒的なスピードに追い付かない。
1人でも多くの(なるべくなら今後の人生の長い、若い)人に
田舎に関心を持ってほしい。実際に足を運んでほしい。
こういう「不便」な場所にしかない、こういう場所だからこそある、
けれどこのままでは近い将来失われてしまう 大切なものに触れ、
それを守り受け継ぐために 自分なりに何ができるか、考えるきっかけにしてほしい。

そういうわけで、この頃 大学生にも触手を伸ばしております。
関心ある方、お気軽にお問い合わせください。
irogawa100sho@mail.goo.ne.jp 

いや実は、つい先日、塾生もさんざんお世話になってきた地域の重要人物が、急に亡くなった。
まだ78歳、お盆過ぎから病気でちょっと入院されていたけれど、
まさかそのまま行ってしまうなんて誰も思ってなかったのに。

お世話になりっぱなしで、ほとんど何も恩返しができなかったというふがいなさ。
もっといろんなことお聞きしておくべきだった、という 取り返しのつかない大きな喪失感。
「若い人が、こういう田舎で暮らしたいといっても、昔と時代が違う。
 今の時代に、どう生計を立てていくのか、考えてほしい」
という「宿題」にも、きちんとお答えできないままだった。

これから先、今お世話になってる方々を、皆こんなふうにお見送りしていかねばならない。
たとえばあと10年後くらいに、ここ色川がどうなっているか…
想像してみると、ただ人口が減るとかいうレベルの話じゃなくて、改めてそら恐ろしい。
千年続いてきた色川の流れ、そのなかで大切にされ続けてきたものが、ぷつっと途切れてしまうこと。
同じことが ここだけじゃなくて全国各地で起こっている。

焦る。焦ってもどうしようもないんだけど。
あっというまに月日は過ぎる。
自分は今、ここで、何をすべきなのか、改めて突きつけられていると思う。