為替ヘッジ無しの外国株系投資信託等を購入するということは、外貨建て資産を持つということになる。円安になれば、日本円換算した投資信託等の価額は現地通貨ベースでの評価以上に利益が出て、円高の場合はその逆となる。
そのリスクを避けるため為替ヘッジ有りの投資信託も存在感するが、手数料が割高に感じられるし、為替ヘッジ有り商品が用意されていない場合も多い。
そこで、自前で為替ヘッジすることを考える。
FXは、国内登録業者であれば25倍までレバレッジをかけてポジションを持つことができる。
米ドル建て商品を購入する場合、購入する商品とほぼ同額となるようにドル円のショートを持てば為替損益をなくすことができ、レバレッジを利かせることで必要証拠金を抑えることができる。
ただし、レバレッジ倍率25倍ではすぐにロスカットされてしまうだろうから、数倍程度に留めておいたほうが良い。
FXでドル円のショートを持つと今のところマイナススワップポイントが発生し、元から比べれば数倍に少なくなるものの損失が生じてしまう。
この損失を抑制するために高金利通貨であるトルコリラをクロス円ロングで持ってはどうか。トルコリラは、基本的には米ドルにペッグさせようとしていて、値動きが似る傾向が見られる。ただし、金利が高い分右肩下がりとなっている点に留意する。
FXの保有数としては、例えばドル円ショートのスワップポイントがマイナス150円で、トルコリラ円ロングのスワップポイントがプラス50円とすると、トルコリラ円をドル円の枚数の3倍程度持つだけで済む。
上記をまとめると、ドル円レートが150円、ショートのスワップポイントがマイナス150円、トルコリラ円レートが4円、ロングのスワップポイントがプラス50円の時に150万円分の米ドル建て金融商品を購入する場合、FXでドル円ショートを1万通貨(150万円分)保有し、トルコリラ円ロングを3万通貨保有する。
FXの証拠金は、最大レバレッジである25倍とすると約6万5千円(ドル円6万円、トルコリラ円4800円)となるが、レバレッジを5倍とすると32万4千円必要となる。元の金融商品と合わせて200万円弱で為替ヘッジすることができる。
おそらく、トルコリラ円ロングは逓減していくだろうが、それ以上の金融商品の上昇を期待するような構図となる。